アイスクリームやプリン、カスタードクリームに欠かせない甘いバニラの香り。これらはすべてバニラによって香りづけがされたものです。
ですがひとことでバニラと言ってもバニラビーンズ、バニラエッセンスにバニラオイルと、色々な種類がありますよね。それぞれの違いや使い方をご存知でしょうか?
ここからは、そのバニラについて詳しく解説していきたいと思います。これを読めば今後のお菓子作りや材料選びの際に役立つこと間違いなしです!
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目次
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バニラビーンズってなに?
バニラビーンズとは、お菓子作りに欠かせないバニラの香りをつけるための甘いスパイスのことです。
あまり知られていないことですが、実はバニラとはラン科バニラ属の植物の一種なのです。さや状の果実であるバニラビーンズは、意外なことに収穫されたばかりの状態ではほとんど香りがありません。果実を丁寧にゆっくり時間をかけて発酵させることによって、あの独特で芳醇な甘い香りが生まれるのです。
さやに入った状態もバニラのこと
さやそのものがバニラビーンズと呼ばれており、一般的にはその中に詰まっている種子を取り出してお菓子作りなどに使用します。
バニラビーンズは製菓材料店などでも気軽に買うことができますが、1本あたり数百円と非常に高価です。その理由は、バニラビーンズを得るためには多くの時間や労力がかかるから。バニラの花はたったの1日でしおれて落ちてしまうため、受粉できなかった場合には新たな花が必要となります。
そのうえ受粉したとしてもバニラの実が成熟するのには9か月もかかり、栽培や人工授粉、発酵の工程も考えるとバニラビーンズを得ることは容易ではないのです。それだけの手間をかけて誰もが手に取れる状態で店頭に並ぶバニラビーンズは、実はとても貴重な食材なのです。
使い方はいろいろ
バニラビーンズの使い方には、主に2つの方法があります。
種子だけを取り出して材料に加える方法と、さやごと漬けたり煮出したりすることで香りのみを移す方法です。
種子を使用した後のさやを洗ってしっかり乾燥させれば、再びいろいろな物にバニラの香りを移すことが可能です。砂糖の中に入れておけばバニラシュガーに、ドライフルーツと一緒に洋酒やシロップへ漬け込めば甘くて優しい香りの漬け込みフルーツに、牛乳で煮出してホットミルクやミルクティーを作ることもできます。
どんな味?
バニラビーンズは他にはない甘い香りが特徴的です。種子は食用ですが実はその種子に甘い味がついているわけではありません。香りの甘さが強いため甘い味があるように感じているのです。
バニラビーンズは、マダガスカル、インドネシア、タヒチ、メキシコなどが主な産地ですが、同じバニラでも産地によって香りや特徴が大きく異なります。プロのパティシエは産地にこだわって品種を使い分けているというほど、お菓子の仕上がりに違いが出るスパイスなのです。
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バニラエッセンスやバニラオイルとの違いは?
ここからはバニラビーンズとバニラエッセンス、バニラオイルのそれぞれの違いについて詳しく説明していきます。
製造方法が違う
バニラエッセンスはアルコールに、バニラオイルはオイルにバニラビーンズを漬け込み、香り高いエキスを抽出したものです。中には人工的に作られた香料を用いたものもあります。また製品によって香りの強さが異なるので使用量には注意が必要です。香りを確認しながら少しずつ加えてくださいね。
使用感が違う
天然の香料であるバニラビーンズは、他のバニラ香料と比べると優しい甘さが特徴です。
バニラビーンズがないときにはバニラエッセンスやバニラオイルで代用することもできます。どれも使いやすい液体状で保存もしやすく手軽に使うことができますが、本物のバニラの香りと風味を求めるならやはりバニラビーンズに敵うものはありません。
またバニラエッセンスは水溶性の香料なので、高温によってアルコールが揮発してしまいます。そのため焼き菓子に使用するにはバニラオイルの方が適しているのです。一方プリンなどにバニラオイルを使うと香りが広がりにくく、少々油分を感じてしまうことがあります。
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バニラビーンズを使ったレシピとは
自宅でできる、バニラビーンズをたっぷり使ったレシピをいくつかご紹介します。家にいる時間が長くなってきたこの頃、新しくお菓子作りにチャレンジしてみませんか?
サブレ
手始めに、バニラの風味豊かなほろほろサブレはいかがでしょう。フードプロセッサーをお持ちでない方用に、手作業での作り方を解説していきます。
- 薄力粉、アーモンドパウダー、粉糖、塩、バニラシードを混ぜ合わせる。
- よく冷やしたバターを加え、ぱらぱらの粉状になるまでしっかりすり潰す。
- 卵黄と牛乳を混ぜ合わせて冷やしておいたものを加え、カードで切り混ぜる。
- 生地がひとまとまりになってきたらオーブンシートの上に出し、1cmの厚さにのばして1~2時間冷やす。
- 冷えた生地を2.5cm角にカット。160度のオーブンで約15分焼く。
- 焼きあがったらすぐにバニラシュガーを全体にまぶす。
生地は甘さ控えめ、バニラシュガーの優しい甘さがくせになるサブレの完成です!
ムース
お次は豆乳×バニラの組み合わせがおいしいムースです。バニラシードが見えない方が仕上がりがきれいなお菓子なので、今回はバニラエッセンスを使用します。
- ゼラチンにグラニュー糖、豆乳少しを加え湯煎にかけて溶かし、残しておいた豆乳と合わせバニラエッセンスを加える。
- 氷水にあてて冷やしながらよく混ぜる。
- 生クリームを1/3程度加えて泡立て器で底からすくい上げるように混ぜ合わせる。これを3回繰り返す。
- グラスに流し入れ、冷蔵庫で2~3時間冷やし固めてできあがり!
お好みでフルーツを飾ったり、コーヒーゼリーとの組み合わせもとてもおいしいですよ。
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マフィン
最後は焼き菓子と相性のいいバニラオイルを使ったマフィンをご紹介します。混ぜるだけのお手軽レシピなので、ぜひ試してみてくださいね。
- 卵にグラニュー糖と水あめを加えて混ぜ、湯煎にかけてグラニュー糖と水あめを溶かす。
- そこに常温に戻した生クリーム、バニラオイル、粉を加えよく混ぜ合わせる。
- 人肌程度の溶かしバターを数回に分けて加え、その都度よく混ぜ合わせて繋いでおく。
- しっかり混ぜ合わせたらラップをかけて常温で20~30分休ませる。
- マフィン型に流し入れる。このときフルーツやチョコチップなどお好みでトッピングを。
- 170度のオーブンで約15分焼いたら完成!
まとめ
お菓子作りにはかかせないバニラの魅力。伝わりましたか?バニラの香りは色んなものと相性がいいのでまさにアレンジは無限大です。
普段使いしやすいバニラエッセンスやバニラオイルは、コーヒーやミルクにちょっと加えるだけでも贅沢な気分を味わうことができて、おすすめの使い方です。ぜひ参考にして、上質なおうち時間を楽しんでみてくださいね。
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