天ぷらのアニサキスは大丈夫?ウイスキー・お酒で死ぬ?加熱後は赤いの?

アニサキスはアジやイワシなど、天ぷらにすると美味しい魚に寄生している可能性のある危険な寄生虫ですが、天ぷらに調理した後は食べても大丈夫なのでしょうか?また、ウイスキーなどお酒によって殺すことはできるのでしょうか?今回は、

  • 天ぷらのアニサキスは大丈夫?
  • アニサキスは赤い?加熱後は何色?
  • ウイスキーはアニサキスに効果ある?
  • 加熱で死なない場合とは

これらのテーマについて紹介いたします。

スポンサードリンク

天ぷらのアニサキスは大丈夫?

結論からお答えすると、 魚の天ぷらに関してはアニサキスの心配はありません! 魚をしっかり加熱して焼くことで、万が一アニサキスが寄生していても食中毒症状は起こりません。

アニサキスは海に住む一部の魚に寄生する寄生虫で、私たちが普段食べているサーモン・アジ・イワシ・カツオ・イカなど様々な魚介類に含まれている可能性があります。加熱すれば死滅し、食べても問題ない寄生虫なので“天ぷらの場合は大丈夫”と言えます。

天ぷらが安全な理由

天ぷらが安全な理由は、加熱することによってアニサキスが死んでしまうからです。アニサキスは加熱と冷凍どちらかの方法で死滅します。

一度冷凍すればアニサキスが死ぬため、解凍してお刺身やお寿司などの料理で生食しても大丈夫なのです。天ぷらは揚げる温度が高く、短時間でもしっかり加熱されるため、アニサキスが混ざっていても死んでしまうので食中毒は起こりません◎

スポンサードリンク

焼き魚は大丈夫?

焼き魚に関しても、中までしっかり加熱すればアニサキスによる食中毒の心配はありません。表面だけ軽く焼いた場合は中心部がアニサキスを殺す加熱温度に達しず、アニサキスが死なない場合もあるのでしっかりと加熱しましょう。

天ぷらに混ざったアニサキスは赤い?

万が一魚にアニサキスが混ざっている場合でも、加熱した死骸は食べても問題ありません。アニサキスは細さ0.5mm〜1mm・長さ2〜3cmと細長く、特に味もないので気づかずに食べてしまうこともあります。ですが、食べている時に加熱して死んだアニサキスを見つける場合もあります。

加熱すると何色になる?

アニサキスは元々半透明の白色をした寄生虫ですが、加熱後は真っ白に変わります。魚の血液や体液を吸って生きているので、半透明ではなく赤色をしていることがあります。その状態で加熱すると、白くはならず赤や赤茶色のままとなります。

アニサキスの死骸を食べるのは問題ない?

加熱や冷凍によってアニサキスは死ぬわけですが、死んだところで魚から排出されるわけではありません。調理中に死んだアニサキスは、私たちはそのまま気づかず食べていることが多いのです。

知らず識らずのうちにアニサキスを食べているのは少々気持ち悪い気もしますが、死骸は食べても問題ないので安心しましょう。

アニサキスアレルギーは注意

中には稀にアニサキスアレルギーの人がいて、その場合はアニサキスの死骸でも蕁麻疹や呼吸困難といったアレルギー症状を起こすことがあります。アレルギー以外の場合は加熱したアニサキスの死骸は食べても大丈夫なので、安心しましょう◎

スポンサードリンク

加熱でアニサキスが死なない場合

アニサキスは加熱することで死滅しますが、それには温度の条件があります。天ぷらは160度以上の高温で揚げるものなので心配ありませんが、その他の調理法では加熱温度と生焼けに注意しましょう。

アニサキスを殺す加熱温度

アニサキスを加熱死滅させる際は、 60度以上で1分間以上 加熱することで、完全に危険性をなくすことができます。また、70度以上であれば1分かけずともアニサキスは死滅します。

最近は魚を低温調理する調理法も流行っていますが、低温調理の場合、魚の中心部がアニサキスを死滅させる60度に満たないこともあります。アニサキスは冷凍処理によっても死滅するので、魚を低温調理する際は一度冷凍されたものを使用すると安全です◎

アニサキスを生で食べてしまったらどうなる?

アニサキスを生で食べてしまったら、激しい風通・下痢・吐き気などの食中毒症状が食後数十分〜十数時間後に現れます。アニサキスが胃の粘膜に刺入した時はみぞおち辺りに激しい痛みを生じ、腸の粘膜に刺入した時は下腹部に激しい痛みを生じします。これはアニサキス幼虫が胃壁や腸壁に刺入して食中毒(アニサキス症)を引き起こすからです。

痛みが出るのは主に胃・腸ですが、そのほとんどが胃のケースであることが多いです。胃に刺入した場合は食後すぐに発症しやすく、腸に刺入した場合は到達までに時間がかかるため、食べてから2日後に発症することもあります。

  • 胃アニサキス症…アニサキスが胃に刺入
  • 腸アニサキス症…アニサキスが腸に刺入→重症化すると腸閉塞になることも

症状はいつまで?

魚の体内では生き続けれるアニサキスですが、 人間の体内では環境が合わないため4〜5日で死滅します 。ですが、最長で5日ほど生き続けるため、その間は症状が続くことになります。

スポンサードリンク

アニサキス食中毒の治療

アニサキスによる食中毒症状が出た場合の対処法は、速やかに医療機関で診てもらうことです。アニサキスは体内に入ってから4〜5日は生き続けます。アニサキスが死なない限り激しい痛みは引かないので、病院での治療が必要です。

病院では内視鏡を使ってアニサキスが刺さった場所を特定し、抜き取る処置が行われます。処置後も痛みが引かない場合は、痛み止めを処方してもらうことができます。

アニサキスが死滅すれば症状はなくなるので、4〜5日の痛みを我慢し続ければ症状は自然治癒することができます。しかし、かなりの激痛を伴うので病院に行かず数日耐えるというのは難しいかもしれません。

ウイスキーなどお酒・飲酒は効果なし

“アニサキスにはアルコールが効く”と言われることがありますが、飲酒に効果はありません。アニサキスはアルコールに強く、2.5〜10%濃度のアルコール飲料内で 5 日間生存、14〜25%アルコール飲料内でも平均 5.6 時間生存します。

あくまでも温度の決まった冷凍処理か加熱処理でしか死滅させることができないので、それ以外の方法は効かないので注意しましょう。

スポンサードリンク

まとめ

この記事をまとめると

  • 天ぷらは加熱されているのでアニサキスの危険性はない!
  • アニサキスを殺す加熱温度は、60度以上で1分加熱が条件
  • アニサキスはアルコールに強いので飲酒しても効果はない

アニサキスは加熱することで死滅し、その死骸は食べても全く害のないものになります。生食することで食中毒症状を起こす寄生虫なので、生魚を調理する際は加熱温度とか加熱時間に十分注意しましょう。

スポンサードリンク