アニサキスアレルギーとアニサキス症の違いは?予防は可能?アレルギーは治る?

アニサキスと言えば食中毒を起こす寄生虫ですが、食中毒ではなく「アレルギー反応」を起こすことがあります。アニサキスによるアレルギーは、食中毒とどう違うのでしょうか?今回は、

  • アニサキスアレルギーとは?
  • 食中毒とアレルギーの違い
  • アレルギーは予防できる?

これらのテーマについて紹介いたします。

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アニサキスとは?

アニサキス

アニサキスは海に住む魚介類に寄生して生きる寄生虫で、生きた状態で人の体内に入ると胃や腸の粘膜に潜り込みます。これによってアニサキスによる食中毒症状が起こるため、お刺身などで生魚を食べる時には注意したい危険な寄生虫の一つです。

 アニサキスは死滅すると食中毒が起こることはありません 。加熱や冷凍することによってアニサキスは死滅し、死んだアニサキスは体内に入っても問題ありません。

食中毒症状

アニサキスによる食中毒は、みぞおちや腸の激しい痛みや嘔吐を生じます。これはアニサキス幼虫が胃壁や腸壁に刺入して食中毒(アニサキス症)を引き起こすからです。

アニサキスが胃の粘膜に刺入した時はみぞおち辺りに激しい痛みを生じ、腸の粘膜に刺入した時は下腹部に激しい痛みを生じします。痛みが出るのは主に胃・腸ですが、そのほとんどが胃のケースであることが多いです。

胃に痛みを生じる場合は “胃アニサキス症” と呼ばれ、症状が出るまでの時間は数十分〜十数時間となっています。

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アニサキスアレルギーとは?

食品アレルギーには様々なものがありますが、 『アニサキスアレルギー』 というものもあります。これはアニサキスによる食中毒とは別物で、死んだアニサキスによっても体に症状が現れます。

通常のアニサキス食中毒であればアニサキスの死骸は食べてしまっても大丈夫なのですが、アレルギーの場合は死骸を食べることによってもアレルギー症状が出るのです。

アレルギー症状・反応

アニサキスアレルギーの症状には、蕁麻疹や呼吸困難があります。この2つは食中毒では絶対に出ない症状なので、魚を食べた時に蕁麻疹や呼吸困難となった場合はアレルギーの可能性があります。

死亡することはある?

アニサキスアレルギーによって呼吸困難を起こした場合、アナフィラキシーショックといって命に関わることもあるので早急に医療機関を受診しましょう。

死亡するケースとしては、アレルギー症状として気管が腫れてしまい、呼吸の気道が十分に確保できず呼吸困難によって命を落としてしまうことです。他のアレルギー食品でも起こる、怖い症状となっています。

アニサキスアレルギーになる確率は?

アニサキスの症状が出る確率は、あるレポートによると 『1,000万円の宝くじが当たる確率と同じくらい』 と言われています!

その理由というのは、アニサキスによる食中毒の年間発生件数全国民が1週間に1度お刺身を食べると仮定して計算した数値です。診療報酬明細書から計算した年間のアニサキス発生件数は、約7,000件にも及ぶと言われています。

アニサキスが出る確率

「全国民(1億2,500万人)」が「毎週1度生魚を食べて(年間約50回)」年間7,000件発症した場合、1/90万の確率でアニサキスによる食中毒を発症していることとなる

1/90万の確率というのは、ズバリ宝くじで1,000万円を当てるのと同じくらいの確率だそうなのです。それくらい低い確率のアニサキス食中毒ですが、アレルギーの場合はもう少し確率が低くなります。

アニサキスに反応しているのか、食べた魚自体に反応しているのかがわかりにくいので、速やかに病院で診てもらうようにしましょう。

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アニサキスアレルギーは予防・対策できる?

アニサキスによる食中毒は、魚介類を加熱処理か冷凍処理することで死滅させて食中毒を防ぐことができますが、アレルギーの場合は死滅したアニサキスでも発症するので防ぎようがありません。

つまり、焼き魚や天ぷらなどの加熱した魚でも、アニサキスが含まれていればアレルギー症状が出る可能性はあるということになります。体質を変えることは難しいので、アレルギーかどうかを調べることで予防する方法となります。

血液検査でチェックできる

アニサキスアレルギーは、血液検査で抗アニサキスIgE抗体が高値であること、摂取した魚介類に対するアレルギーがないことを確認し、臨床症状がアニサキスアレルギーで矛盾ない場合に診断されます。

通常のアレルギー検査とは少々異なりますが、病院でチェックしてもらえるので気になる方は是非調べてみてください。

まとめ

この記事をまとめると

  • アニサキスアレルギーの症状は蕁麻疹・呼吸困難
  • アレルギーはアニサキスの死骸でも症状が出る!
  • 予防することは難しいが検査で調べることが可能

アニサキスによるアレルギーは、アニサキスの死骸でも体が反応してしまうのが怖いところです。蕁麻疹や呼吸困難といった症状が出た場合は、その魚介類にアレルギーがあるかアニサキスによるアレルギーがある可能性があるので、速やかに病院で診てもらうようにしましょう。

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