赤貝で食中毒や食あたりに?下痢性貝毒や麻痺性貝毒の症状や処理の仕方を解説

赤貝はお刺身で食べるのがとっても贅沢で美味しい食べ方ですね。生食で食べるのが主流な赤貝ですが、食中毒も多く発生しているそうです。今回は、

  • 下痢性貝毒
  • 麻痺性貝毒の違い
  • それぞれの潜伏期間や治療方法

これらのテーマについてご紹介いたします。

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赤貝で食中毒や食あたりになる?

二枚貝である赤貝は食中毒の原因となるプランクトンを食べていることがあります。 赤貝の他、ホタテ、牡蠣、アサリ、ムラサキガイなどでも同じ食中毒になることも 。二枚貝の毒性をなくす方法はあるのでしょうか?

熱処理しても毒性はとれない  

貝毒」とは、二枚貝が毒素を持ったプランクトンを餌として食べ、体内にその毒を蓄積させることで起こります。この毒は熱処理をしてもなくならず、毒をもっている時点で食べることはできなくなります。薬味やお酢なども解毒する効果はありません。

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自然で採れた物には気を付ける

潮干狩りなどで貝をとるときは、自分でその海域の貝毒発生状況を確認しておかないと、うっかり貝毒になってしまっている貝を食べる事になりかねません。

それぞれの県の管理局がその海域の貝毒検査結果を報告しているので、インターネットや電話を使って調べてから潮干狩りに行きましょう。

下痢性貝毒について  

日本でよくみられる貝毒は下痢性のものと、麻痺性のものの2種類があります。下痢性貝毒は麻痺性貝毒より毒性は低いと言われています。しょうじょうや潜伏期間、治療法について確認しましょう。

症状  

下痢性貝毒になると、吐き気や嘔吐、下痢、腹痛などの症状が起こります。発熱の症状はないため他の食中毒と区別がつきやすいと言われています。

潜伏時間  

食後30分〜4時間以内に、吐き気や嘔吐、下痢などの症状が発症します。回復するには3日程度かかります。

治療法

貝毒に有効な解毒治療は残念ながらありません。しかし、下痢性貝毒で死亡した例も過去にないので致命的な食中毒ではないです。

治療法は、基本的に水分補給をして、安静することが望ましいとされています。ただし、激しい嘔吐の症状が続いて水が飲めないなら、点滴をうつことが望ましく、また、下痢が辛いようでなら整腸剤を、吐き気が辛いなら制吐剤を処方もしてくれます。様子を見て必要に応じてお医者さんに診てもらいましょう。

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麻痺性貝毒について  

麻痺性貝毒は下痢性貝毒と違って、非常に危険と言われています。対処をしっかり行うことで危険性は低くなります。症状例や治療法を確認しておきましょう。

症状  

麻痺性貝毒の症状はフグの中毒症状に似ていると言われています。食後30分ほどで舌や唇がの痺れが起こりはじめます。

そしてだんだんと全身に麻痺が広がっていき、重症であれば運動障害や言語障害などの症状が現れ、全身が思うように動かなくなってしまいます。さらに重症なものだと
12時間以内に呼吸麻痺により、呼吸ができず死に至るケースもあります。

潜伏時間  

潜伏するのは食後30分。その後12時間を越えれば回復に向かいます。しかし、その12時間以内に人工呼吸など、適切な対応をしなかった場合は大変危険なことがあります。

治療法

麻痺性貝毒も治療薬や、貝毒治療はありません。対症療法として、胃洗浄や、人工呼吸が行われます。徐々に毒が抜けるのを待つしかないですが、回復すれば後遺症はないです。食後に異常を感じたらすぐに病院で診てもらいましょう。

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市販の貝では出荷規制がかかっているので安心

現在、日本全国で貝毒に対する監視体制ができています。なので市場の貝は、採っても問題のない領域で貝を採取していることとなるので食べてもほぼ安全といえます。

場所によれば、貝毒になっている貝を取り除いて販売をしているところもあるそう。市販の貝は食べても安心ですね。
潮干狩りなどで取りやすい岸辺の岩場にいるムール貝は、貝毒の原因としてよく挙げられています。

貝毒の致死量は体重によって変わるので、小さなお子さんやご年配の方がいるお家では、市販のものを買う方が安全と言えるかもしれませんね。

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まとめ

赤貝や、あさり、ホタテやムール貝などの二枚貝には貝毒という熱にも強い毒が紛れ込んでいることがあります。その危険を防ぐには、以下のポイントに注意しましょう。

 

この記事をまとめると

  • 安全な場所と確認できたところの海で貝を採取すること
  • 安全な海辺を調べられない場合は市販のものを買うこと
  • 麻痺の症状がでた場合はすぐにお医者さんに診てもらい、適切な処置を受けること
  • 下痢性貝毒の症状が出た場合は、まず水分補給をすることと安静にして様子を見ること

貝毒の治療薬は現在のところはないようです。これらのポイントに注意しながら、楽しい潮干狩りをしてくださいね。

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