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CMでお馴染みの”味の素”。多くの加工食品には、この”うま味調味料”が使われていて、多くの人が「美味しい!」と感じています。一方で、健康志向が高まる昨今において、味の素に対するネガティブな噂を聞いたことはありませんか?例えば、「アメリカでは使用が禁止されている」「味の素で高血圧になる」「味の素の社員は味の素を使わない」など。本当のところはどうなのでしょうか?今回は、味の素についてまとめてみました。
- 味の素とは
- 味の素が体に悪い理由
- アメリカでは味の素は禁止されている?
- 味の素は本当に危険なのか?
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目次
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味の素とは
旨味調味料の代表格
味の素の公式HPによると、「東京帝国大学・池田菊苗博士が、昆布だしのおいしさの正体がグルタミン酸であることを発見。その味を「うま味」と名付け、その後、うま味調味料(グルタミン酸ナトリウム)を開発することに成功した」ということです。
また、Wikipediaの情報では、2000年に、舌の味蕾にある感覚細胞にグルタミン酸受容体が発見されています。そのことをきっかけに、うま味は「UMAMI」という共通語で、世界的に認知されるようになりました。グローバル展開を広げている味の素は、現在、多くの国で使われています。
味の特徴
味の素の成分は、「グルタミン酸ナトリウム」が95%以上を占めています。グルタミン酸は、昆布などに多く含まれるうまみ成分です。その他、「イノシン酸ナトリウム」と「グアニル酸ナトリウム」で構成されています。イノシン酸は鰹節、グアニル酸は干し椎茸などにうまみ成分として多く含まれています。
これらの成分は、人間の体を構成する「アミノ酸」の成分と同じです。つまり、アミノ酸を多く含んでいる食品を「おいしい!」と感じるのは、体の本能的な感覚と言えます。
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味の素が体に悪い理由
グルタミン酸ナトリウムの蓄積
グルタミン酸ナトリウムは、食品衛生法で「食品添加物の調味料」に分類されます。食品添加物である「グルタミン酸ナトリウム」=MSGを摂取し続けると、以下のようなことが懸念されています。
・しびれ
・吐き気
・頭痛
・動機
・味覚異常
・ふらつき
・肩や顔のこわばり
・顔面紅潮 など
害があると認識されていた
上記の通り、グルタミン酸ナトリウムを大量に摂取すると体に害があると認識されていました。しかし、現在、FAO(国際連合食料農業機関)とWHO(世界保健機関)の合同食品添加物専門家会議では、通常の摂取量であれば問題ないとされています。
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アメリカでは味の素は禁止されている?
実際に禁止されている
FAOやWHOの専門家会議において「通常の量であれば問題ない」とされる味の素ですが、アメリカでは販売が禁止されているようです。その理由は、「グルタミン酸ナトリウム」が含まれているから。グルタミン酸ナトリウムを使うことで、「うま味」を高めることができますが・・・。
開発当時、味の素社では小麦由来のグルテンを、加水分解する事でグルタミン酸を抽出していました。しかし、その方法は非常にコストがかかるため、石油由来の化合物アクリロニトリルを原料として使用する製造方法に変わりました。その後、発癌性物質である不純物が検出されました。味の素社は石油からグルタミン酸ナトリウムを合成する方法を廃止していますが、健康意識が高まっているアメリカをはじめ、カナダ、欧州において、味の素を避ける傾向があるようです。
禁止された背景
アメリカで味の素が禁止された背景として、1968年に起きた「中華料理症候群事件」が挙げられます。当時、中華料理を食べた少数のアメリカ人が、食後に炎症を覚え、眠気、顔面の紅潮、掻痒感、頭痛、体の痺れなどの症状が現れました。そのことをきっかけに、当時、使用されていた調味料の健康被害が疑われるようになりました。
ちなみに、その後の研究結果により、グルタミン酸ナトリウムの摂取と「中華料理症候群」の関係は否定されています。
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味の素は本当に危険なのか?
食品管理居局から認可済み
日本では、厚生労働省(当時の厚生省)の食品衛生法に基づいて、グルタミン酸ナトリウムは安全だと認められています。その根拠は、端的にいうと「グルタミン酸は自然の食物にも含まれている物質。肝臓などで代謝されるため、体内に蓄積されない=安全である」というものです。また、1987年には、世界中の研究機関でグルタミン酸ナトリウムの研究が進められました。FAO(国連食農業機関)とWHO(世界保健機関)の食品添加物の専門家会議でも安全性が報告されています。
1日の適正摂取量は?
1日の適正摂取量は明記されていませんが、味の素の公式HPでは、様々なレシピが紹介されています。そのレシピ等を参考にすると、使用量の目安として、味噌汁1杯に対して1〜2ふり(0.2g程度)に抑えると良いでしょう。
グルタミン酸ナトリウムは、直接的な悪影響や害を与える危険性はないようです。しかし、長期に渡って過剰に摂取すると、濃い味にしか美味しさを感じなくなる場合があるようです。毎日たくさん使用するのは控えましょう。
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まとめ
今回は、味の素が嫌われる理由についてまとめてみましたが、いかがでしたか?
この記事をまとめると
- 味の素の主成分は「グルタミン酸ナトリウム」
- アメリカで味の素が禁止された背景は、1968年に起きた「中華料理症候群事件」
- FAO(国連食農業機関)、WHO(世界保健機関)、厚生労働省は、グルタミン酸ナトリウムの安全性を認めている
- 適正使用料例として、味噌汁1杯あたり1〜2ふり(0.2g程度)までに!
味の素は、お手頃価格のうま味調味料で、忙しい現代人にとっては便利な存在です。一方で、長年の蓄積による健康面での不安が拭いきれないのも事実です。味の素について賛否両論ありますが、使い過ぎに気を付けながら上手に使っていきましょう。出汁のうま味を摂りたい方は、旬の食材を積極的に使うのもおすすめですよ!
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