貝の中でも絶大な人気を誇るのが「ホタテ」です。煮つけにしてもいいですし、焼いても美味しいです。そんなホタテは「生で食べられる」のでしょうか?今回の記事では、ホタテの生食について、詳しく解説していきます。
先に記事の内容をざっくり一覧にしておきます。
- 生でホタテは食べられるのか?
- ホタテの中で食べられない部分とは?
- ホタテにあたった時の対処法とは?
今回は、ホタテのこういったことを見ていきましょう。この記事を最後まで読むと、ホタテの危険性をしっかりと理解できます。
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目次
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ホタテを生で食べるのは危険?
ホタテは「生でも食べられる貝」です。ただし、きちんとした安全管理をし、きちんとした調理法で調理されているホタテでなければ、生で食べることは危険です。ちょっと詳しく解説します。
食あたりになる可能性が
ホタテを生で食べると、食あたりになる可能性が高いです。ホタテなどの貝類には「貝毒」と呼ばれる毒素が含まれているためです。貝毒とは自然界に存在するプランクトンが持つ毒素を貝が体内に溜め込んでしまったもののことで、生の貝には貝毒が沢山含まれている可能性があります。
生食をする時に気を付ける事は?
生でホタテを食べる時には「プロが調理してくれたお刺身」などを食べるようにしましょう。プロは貝のどの部分に毒素があって、どこを食べられるのかを熟知しています。なので、プロが調理してくれた生のホタテを食べて食あたりになる可能性はかなり低いでしょう。もちろん、安全性の高い貝を使って調理し、保管もきちんとしているので安全です。
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ホタテの部位を解説!食べられない部分は?
ホタテの部位の中で「食べられない」とされている部分は3つあります。
- ウロ
- エラ
- 生殖巣
こちらの3つの部位は、食品衛生法上食べられない部位とされています。それぞれの部位について、ちょっとだけ詳しく見ていきましょう。
ウロ
食べられない部位1つ目は「ウロ」です。ウロとは、ホタテの「肝臓の部分」にあたり、ホタテが体内に取り込んだ毒素を溜め込んでいる部位です。もちろん、人間の肝臓と同様に毒素を分解して溜め込んでいますが、完全に毒素が分解しきれていない場合もあるので、食べるのはちょっと危険な部位です。
ウロに溜まる毒素は猛毒の「サリン」にも似た物質だとされていて、全身のマヒ症状を起こします。呼吸困難になり、生死にも関わる可能性が高い毒です。ウロは生では絶対に食べない方がいいでしょう。
エラ
食べられない部位2つ目は「エラ」です。エラとは貝柱のすぐ周りについているベージュの色をした部位です。エラも生では食べられない部位とされています。ただし、エラは加熱調理さえすれば問題なく食べられるので、焼きホタテなどの場合に気にする必要は全くありません。
生殖巣
食べられない部位3つ目は「生殖巣」です。生殖巣は1月から3月ごろに獲れたホタテについているオレンジ色の部分です。人間の「卵巣」と同じ役割をしている部分で、生では食べられません。
生食時にはエラとともに取り外されて調理します。ただし、加熱すると食べても問題ない部位だとされているので、食べたい場合にはしっかり加熱をしていただきましょう。
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あたった時の症状は?
ホタテの貝毒にあたった時の症状はどんなものがあるのでしょうか?詳しく見ていきます。
症状
具体的な症状としては、以下の通りです。
- マヒ症状
- 強い吐き気
- 下痢
前述した通り、ホタテのウロなどには「麻痺を引き起こす猛毒」が含まれている可能性が高いです。食べてから数時間でマヒや強い吐き気などの症状が現れます。「フグが持っている毒素にも近い」とされているため、かなり危険な猛毒ばかりが含まれています。その場に立っていられないほどの強い食あたり症状が現れるでしょう。
症状がおさまる時間は?
ホタテの食中毒が完全に治まるのは、3日程度だとされています。毒素を摂取して30分から4時間以内に発症し、通常であれば3日以内に症状は治まります。症状が発生した当日が最も重く、1日に何度も下痢になったり、嘔吐をしてしまうなどの症状が現れるでしょう。
対処法
ホタテの毒にあたってしまった場合には、まず安静にして「水分補給をすること」が大切です。下痢や嘔吐による脱水症状を防ぐためです。少量の湯冷ましから摂取していき、症状が緩和されたらスポーツドリンクや経口水などを飲みましょう。バナナやうどんなどの柔らかい食事をとることも大切です。
下痢や嘔吐で体力はかなり減っているでしょうから、胃腸に優しい食事を摂取して、体力回復を図りましょう。もし、症状が現れて1日に10回以上嘔吐をしたり、下痢が止まらなくなったりする場合は、病院に行って治療を受けましょう。
ホタテの場合は、マヒの症状などが現れる場合もあるので、1度病院に行かれることをおすすめします。
まとめ
いかがでしたでしょうか?今回はホタテを生で食べることの危険性を詳しく解説してきました。ホタテは「生でも食べられます。」ただし、適切に調理されたものしか食べてはダメです。
ざっくりと記事内容を振り返りましょう。
この記事をまとめると
- ホタテは生でも食べられるが、素人が調理した物はNG
- ホタテのウロには「猛毒」が含まれている
- ホタテにあたった場合は症状が治まるまで安静にして水分補給をする
こういった内容でした。ホタテを生で食べたい場合には、プロが調理してくれるお店に足を運ばれることをおすすめします。
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