妊娠中の食事には食べても良いもの・控えた方が良いものがありますが、“蕎麦”は妊婦さんにもオススメの食べ物なんです!その理由を、妊娠中に必要な栄養素と共に解説いたします。
- 蕎麦が妊娠中にオススメな理由
- 蕎麦が含む主な栄養素とは?
- 赤ちゃんが蕎麦アレルギーになる?
- 妊娠中でも安全おいしいレシピ
これらのテーマについて紹介いたします。
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目次
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蕎麦ってどんな食べ物?
英名 | Buckwheat |
別名・和名 | 蕎麦 |
エネルギー(100gあたり) | 361kcal |
糖質量(100gあたり) | 65.3g |
そば(蕎麦)とは、穀物のソバの実を原料とする「蕎麦粉」を用いて加工した麺類です。そばの歴史は古く、なんとソバの実の栽培が始まったのは縄文時代だという調査結果があります。
今私たちが食べているようなそばの形状に近づいたのは江戸時代です。その頃、麺状のそばよりも前から食べられていた「そばがき」と区別するために、「そば切り」と呼ばれていたそうです。そばは昔から私たち日本人の食生活を支えてきたのです。
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蕎麦は妊娠中にオススメ食材!
蕎麦は、妊娠中にオススメの食材です!その理由には、蕎麦に含まれる“食物繊維”、“鉄分”、“タンパク質”があります。
妊娠中の便秘に食物繊維
蕎麦には、食物繊維が豊富に含まれており、便秘解消に効果があります。妊娠中はホルモンバランスの関係で頑固な便秘になりやすく、便秘薬を飲まないとなかなか排便できないことが多いです。妊娠中でも飲める便秘薬には“酸化マグネシウム”などがあり、かかりつけの産科で処方してくれます。
妊娠中の便秘はなかなか手ごわいものですが、その対処法として 「食物繊維の多い食材を摂ること」 があります。
また、食物繊維を摂ることで腹持ちを良くし、妊娠中の体重増加を緩和させる効果もあります。食べづわりなどでつい食べ過ぎてしまい、体重が急増してしまった…!という時は、お米やパンの代わりに食物繊維たっぷりの蕎麦を食事に取り入れてみましょう。
妊娠中は貧血になりやすい
妊娠すると赤血球が多くつくられるようになり、胎盤や胎児形成のためにお腹に送られていきます。血液量も増えるため、より多く鉄分を摂らないと貧血になりやすくなります。
特に妊娠初期は貧血が起こりやすく、 鉄分が不足することで動悸や息切れが起こり、つわりがより一層辛くなる 方も多いです。また、貧血状態が酷くなると『鉄欠乏性貧血』となることもあります。
蕎麦には鉄分が多く含まれているため、妊娠中の鉄分不足を解消する効果を期待することができます◎ 鉄分の中でもヘム鉄なので、ビタミンCと一緒に摂ることで吸収力がアップします!
妊娠中期以降はタンパク質量を増やして
蕎麦はタンパク質が豊富で、組織の修復効果のある“リジン”という成分が多く含まれています。タンパク質は体を作る上で欠かせない栄養素ですが、妊娠中は妊娠前よりも摂取量を増やす必要があります。妊娠初期・中期・後期それぞれの摂取目安量はこちらです。
- 妊娠前の成人女性…50g/1日
- 妊娠初期…50g/1日
- 妊娠中期…60g/1日
- 妊娠後期…75g/1日
妊娠中期以降、胎児の成長に合わせて摂取すべきたんぱく質量がアップします。1日50gだった妊娠前・妊娠初期よりも+10g必要量が増えて1日60gを、後期には1日75gを目安に摂ることが望ましいとされています。
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蕎麦に多く含まれる主な3つの栄養素
そばは精製しないで挽くため、他の主食である米やうどんと比べて栄養価が高いのが特徴です。そばには、良質な植物性たんぱく質が多く含まれており、エネルギーになる大切な栄養素です。
そばに含まれるたんぱく質は水溶性で消化に良く、胃に負担がかかりません。さらに注目すべきことに、そばには「ビタミンP」とも呼ばれるルチンも含まれています。穀類ではそばだけが持っている栄養素で、抗酸化物質のひとつです。食物繊維も多く含まれ、精製米の2.5〜3倍の量にもなります。
- たんぱく質:たんぱく質は20種類のアミノ酸が複数個結合することで作られています。結合するアミノ酸が種類や配列によって様々な臓器や組織の材料になります。特に筋肉の材料として使用されるため、多くの摂取が望ましいです。食品では魚や肉、大豆に多く含まれており、様々な種類を多く摂ることが大切です。
- ビタミンP:ビタミンPは、ビタミンCの吸収を助ける栄養素で、ポリフェノールの一種になります。毛細血管の壁の柔軟性を上げて柔らかくすることで、血流改善や内出血の予防効果があります。その結果血圧を抑える働きも持っています。柑橘類の薄皮に含まれている栄養素です。
- 食物繊維:食物繊維は、植物の細胞壁を構成する、人間の消化酵素では消化できない成分とされています。食物繊維は、植物しか作り出すことしか出来ず、水に溶けるか溶けないかで種類が分かれます。人間の腸内環境を整える免疫力改善等の働きがあります。
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妊娠中に蕎麦を食べるとアレルギーになる?
“妊娠中に蕎麦を食べると、赤ちゃんが蕎麦アレルギーになる”と言われることがありますが、これらに科学的根拠はありません。 蕎麦は妊娠中でも安心して食べることができます◎ お腹の赤ちゃんへの影響を考えて妊娠中に牛乳を飲むのを控える方もいるようですが、妊娠期に蕎麦を控えてもアレルギーを防ぐことには繋がりません。蕎麦には栄養素が豊富に含まれているので、積極的に食事に取り入れたい食べ物です。
妊娠中でも安全おいしい蕎麦のおススメレシピ
妊娠中に蕎麦を食べるには、どんなれレシピがあるのでしょうか?妊婦さんでも安心して食べられるオススメの蕎麦レシピをご紹介!栄養たっぷりなので是非お試しください♩
とろろ蕎麦
つゆにとろろを入れた簡単なメニューですが、とろろには食物繊維やカリウム、鉄分が豊富に含まれています。カリウムにはむくみ解消効果があるため、妊娠中にもオススメです。また、食物繊維が多い蕎麦と一緒に摂ることで、より一層便秘解消効果を期待することができます。
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妊娠中に食べたい食材・控えたい食材・食べてはいけない食材60選まとめ
妊娠中にどの食材を食べればよいのか?どの食材を控えれば良いのか?というのは非常に気になるところです。代表的な60食材でまとめました。
妊娠中に積極的に摂りたい食材
妊娠中に積極的に摂りたい食材には、どんなものがあるのでしょうか?その食材が含む、妊娠中に摂りたい栄養素とあわせてチェックしてみましょう!
- 豚肉 …たんぱく質+ビタミンB群
- 鶏肉 …たんぱく質
- 牛肉 …たんぱく質+鉄+亜鉛
- 青魚 …DHA・EPA
- 鮭 …たんぱく質+ビタミンB6+ビタミンD
- ぶり …鉄
- かつお…鉄
- 白身魚…たんぱく質
- 貝類 …鉄+亜鉛
- 桜エビ…カルシウム
- 卵 …たんぱく質
- ブロッコリー…葉酸+カリウム
- 青菜 …葉酸+鉄+カリウム+カルシウム
- ヨーグルト …たんぱく質+カルシウム
- 納豆 …葉酸+ビタミンE
- 大豆(大豆製品) …たんぱく質+鉄+ビタミンE+カルシウム
- いちご …葉酸
- アボカド …ビタミンE+カリウム
- トウモロコシ …葉酸+ビタミンE
- グリーンアスパラガス …葉酸
- 枝豆 …葉酸
- そら豆 …葉酸
- トマト …カリウム
- もずく …ミネラル+食物繊維
- きのこ …食物繊維+ビタミンD
- 切り干し大根 …食物繊維
- もち麦 …食物繊維
妊娠前から必要と言われている葉酸やビタミン類、妊娠中に不足しがちな食物繊維やカルシウムなどのミネラル類を補える食材には、上記のようなものがあります。
これらの食材を妊娠中の食事にバランス良く加えることで、ママの体や胎児の発育に良い効果をもたらします。妊娠中は食べ物の嗜好が変化することもありますが、できる範囲で色々な食材を食べるようにしましょう!
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妊娠中に少量に控えたい食材
妊娠中の食事は栄養素のバランスが大切ですが、中には控えておくべき食べ物がいくつかあります。食中毒リスクや、食べると胎盤を通じて胎児に届き、成長に悪影響を及ぼすものなど様々です。妊娠中に控えたい食材について、確認していきましょう。
食中毒や感染症のリスクのあるもの
- お刺身
- 生卵
- ローストビーフ
- 生ハム
- ナチュラルチーズ
- 肉・魚のパテ
メチル水銀を含むもの
- 金目鯛:1回80gを週に1度まで
- メカジキ :1回80gを週に1度まで
- メバチマグロ:1回80gを週に1度まで
- 本マグロ:1回80gを週に1度まで
- エッチュウバイ貝:1回80gを週に1度まで
- くじら:1回80gを週に1度まで
- きだい:1回80gを週に2度まで
- インドマグロ:1回80gを週に2度まで
- マカジキ:1回80gを週に2度まで
- くろむつ:1回80gを週に2度まで
ヨウ素・ヒ素を含む食べ物
- 昆布 :1日1回少量
- ひじき:小鉢2杯程度を週に2度まで
カフェインを含む飲み物
カフェインを含む主な飲み物と、100mlあたりのカフェイン量は下記となります。
- コーヒー …約60mg
- 紅茶 …約30mg
- 緑茶 …約20mg
- ほうじ茶 …約20mg
- ウーロン茶 …約20mg
- ココア …約10mg
糖分を多く含むお菓子やジュース
糖分を多く含むお菓子や、甘いジュースなども妊娠中には控えたい食べ物です。甘いものを過剰摂取することで、妊娠前は糖尿病を持っていなくても妊娠期間中に糖尿病を発症することがあり、『妊娠糖尿病』と呼ばれています。
より多くの栄養を胎児に与えようとする体の自然な働きと考えられていますが、妊娠糖尿病になると胎児に合併症が出る危険性があります。
ビタミンAを多く含む食べ物(妊娠初期)
“動物性ビタミンA”を妊娠初期に摂取し過ぎると、胎児の形成異常の原因となると言われています。ビタミンAを多く含む食べ物には、下記のようなものがあります。
- レバー
- うなぎ
- あなご
塩分を多く含む食べ物
妊娠中に塩分を過剰摂取すると、『妊娠高血圧症候群』という病気になることもあります。この病気を発症する確率は、妊婦さん20人に対し1人と言われており、妊娠中の食生活が原因で引き起こされます。
妊娠34週(妊娠9ヶ月)未満で引き起こした場合は重症化リスクが高く、胎児発育不全(赤ちゃんが育たない)・常位胎盤早期剥離(赤ちゃんに酸素が届かない)・胎児機能不全(赤ちゃんの状態悪化)となる可能性があります。酷い場合は胎児の命に関わることもあるので、食事には注意が必要なのです。
妊娠中に食べてはいけない食べもの
- 生肉(ローストビーフ・ユッケ・馬刺し・お刺身・パテなど)
- アルコール
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まとめ
この記事をまとめると
- 蕎麦は妊娠中にもオススメの食べ物!
- 蕎麦に含まれる食物繊維:妊娠中に起こりやすい便秘解消効果あり!
- 蕎麦に含まれる鉄分:貧血予防や胎児の形成をサポート!
- 蕎麦に含まれるタンパク質:リジンが豊富で組織の修復を助ける働きあり!
蕎麦は白米やパンよりも食物繊維が多く、健康的にタンパク質を摂ることができる食べ物です。妊婦さんでも安心して食べられるものなので、ぜひ妊娠中の食事に取り入れてみてください。麺なので食欲があまりない時でも食べやすいのでオススメですよ◎
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