妊娠中の食事には食べても良いもの・控えた方が良いものがありますが、“ラムレーズン”入りのお菓子やアイスは食べても大丈夫なのでしょうか?ラムレーズンはアルコールそのものではないものの、お酒が混ざっているので悩みどころかと思います。そこで今回は、
- ラムレーズンは妊娠中に食べても大丈夫?
- 妊婦へのアルコールの影響
- ラムレーズン入りお菓子を食べる時の注意点
これらのテーマについて紹介いたします。
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目次
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ラムレーズンってどんな食べ物?
“ラムレーズン”は、干しぶどうをラム酒に漬けたものです。酸味のあるレーズンにラム酒がよく合い、染み込むことで柔らかい口当たりとなります。
ラムレーズンを使用した主なお菓子には、ハーゲンダッツをはじめとするアイス類、パウンドケーキなどの焼き菓子がメインです。『ラム酒=お酒』なわけですが、妊娠中に食べても大丈夫なのでしょうか?
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ラムレーズンは妊娠中でも食べられる?
ラムレーズンは人気の食べ物ですが、『妊娠中には食べるのを控えた方が良い』とされています。ですが、 絶対に食べてはいけないわけではありません。
妊娠中の飲酒はもちろん絶対にしてはいけないことですが、ラムレーズンに含まれている程度のアルコール量であれば、胎児に影響が出ることはほとんどありません。
ハーゲンダッツのラムレーズン味に含まれるアルコール度数は、わずか1.6%です。他の洋菓子に関しても、ラム酒濃度が高くなければ問題なく食べることはできます。お菓子は加工途中で加熱されているので、アルコール分が飛んでいることがほとんどなのです。
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妊娠中のアルコールの影響
妊娠中に『お酒』そのものを飲むと、どんな悪影響があるのでしょうか?妊娠中にアルコールを摂取する影響について、詳しく解説いたします。
妊娠中にアルコールを摂ると、『胎児性アルコール症候群(FAS)』といって胎児の脳や成長に影響を及ぼす危険性があります。胎児性アルコール症候群の主な症状には、このようなものがあります。
- 低体重
- 顔を中心とする奇形
- 脳障害
- 早産・流産
- 中枢神経系障害
(→コミュニケーション・視覚・聴覚障害/学習力・記憶力・注意力散漫など)
妊娠中の飲酒による上記のようなリスクは、妊娠初期・中期・後期どの時期でも起こり得るものです。妊娠後期よりも初期の方が影響が出やすいと言われていますが、脳障害・成長障害に関しては妊娠中期〜後期の飲酒がより強く影響すると考えられています。また、お酒の量に関わらず少量の飲酒でも発症する可能性は十分にあります。
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妊娠中にラムレーズンを食べる時の注意点
妊娠中にアイスや洋菓子などでラムレーズン味を食べる際は、いくつかの注意点に気をつければ問題ありません◎
- 毎日食べない
- 妊娠初期は食べない
- たくさん食べ過ぎない
妊娠中は、ラムレーズンを含むお菓子を毎日食べるのは控えましょう。時々ご褒美として食べるくらいの頻度で、一度に食べ過ぎないことも大切です。
また、妊娠初期は流産率が高く、胎盤や胎児を形成するのに重要な時期です。「9週の壁」、「12週の壁」などと言われますが、まずは安定期までの各週数を超えることが第一目標です。
どうしても食べたい気持ちはわかりますが、今はお腹の赤ちゃんのためにぐっと我慢し、安定期(妊娠中き)に入り落ち着いてきたら解禁しましょう◎
甘いものが食べたくなる!
甘いものは妊娠中でも食べることができます◎ つわり中など食欲がなくても、スイーツなら食べられそう…なんていう時もありますよね。
しかし、妊婦さんの甘いものの食べ過ぎには注意が必要です。その理由には、『妊娠糖尿病』や『過度な肥満』となる可能性があるためです。
妊娠糖尿病とは?
甘いものには、たくさんの砂糖が使用されています。砂糖による甘さを妊婦さんは求めて胃いるわけですが、妊娠中の糖分の摂り過ぎには注意が必要です。
その理由は、糖分を過剰摂取することで、妊娠前は糖尿病を持っていなくても妊娠期間中に糖尿病を発症することがあるからです。これは『妊娠糖尿病』と呼ばれており、より多くの栄養を胎児に与えようとする体の自然な働きと考えられていますが、 妊娠糖尿病になると胎児に合併症が出る危険性 があります。
- 新生児低血糖
- 新生児高ビリルビン血症
- 低カルシウム血症
- 呼吸窮迫症候群
体質によっては妊娠中に甘いものを食べ続けても、妊娠糖尿病にかからない人もいます。上記のような影響が出ることは少ないものの、妊婦さん全員がかかる可能性はあるということを覚えておきましょう。
また、甘いものを食べ過ぎると胎盤内のコレステロールが増えることもあります。胎盤内の血液がドロドロした状態になり、エコーでは胎盤が白っぽく写るのが特徴です。こちらも妊娠後期に現れやすい症状の一つです。
体重増加の目安量
妊娠中は適度に体重を増やす必要がありますが、太り過ぎは難産などトラブルの原因となるので注意しましょう。甘いものは高カロリーで脂質量も多いので、毎日食べ続けていると肥満に繋がります。
妊娠中の体重増加の目安は、妊娠前の体重によって異なります。BMIの数値によって目安の体重が決められているので、その範囲を超えないようにしましょう。
- 痩せ型(BMI18.5未満)…妊娠前+9〜12kg
- 普通型(BMI18.5~25.0)…妊娠前+7〜12kg
- 太り型(BMI25.0以上)…妊娠前+5g
このように、妊娠前の体型によって妊娠中の体重増加の目安量は変わってきます。痩せ型であるほど増加しても良い体重は多いですが、つわり後は食欲がアップして食べられる量も増えるので気をつけましょう。
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妊娠中に食べたい食材・控えたい食材・食べてはいけない食材60選まとめ
妊娠中にどの食材を食べればよいのか?どの食材を控えれば良いのか?というのは非常に気になるところです。代表的な60食材でまとめました。
妊娠中に積極的に摂りたい食材
妊娠中に積極的に摂りたい食材には、どんなものがあるのでしょうか?その食材が含む、妊娠中に摂りたい栄養素とあわせてチェックしてみましょう!
- 豚肉 …たんぱく質+ビタミンB群
- 鶏肉 …たんぱく質
- 牛肉 …たんぱく質+鉄+亜鉛
- 青魚 …DHA・EPA
- 鮭 …たんぱく質+ビタミンB6+ビタミンD
- ぶり …鉄
- かつお…鉄
- 白身魚…たんぱく質
- 貝類 …鉄+亜鉛
- 桜エビ…カルシウム
- 卵 …たんぱく質
- ブロッコリー…葉酸+カリウム
- 青菜 …葉酸+鉄+カリウム+カルシウム
- ヨーグルト …たんぱく質+カルシウム
- 納豆 …葉酸+ビタミンE
- 大豆(大豆製品) …たんぱく質+鉄+ビタミンE+カルシウム
- いちご …葉酸
- アボカド …ビタミンE+カリウム
- トウモロコシ …葉酸+ビタミンE
- グリーンアスパラガス …葉酸
- 枝豆 …葉酸
- そら豆 …葉酸
- トマト …カリウム
- もずく …ミネラル+食物繊維
- きのこ …食物繊維+ビタミンD
- 切り干し大根 …食物繊維
- もち麦 …食物繊維
妊娠前から必要と言われている葉酸やビタミン類、妊娠中に不足しがちな食物繊維やカルシウムなどのミネラル類を補える食材には、上記のようなものがあります。
これらの食材を妊娠中の食事にバランス良く加えることで、ママの体や胎児の発育に良い効果をもたらします。妊娠中は食べ物の嗜好が変化することもありますが、できる範囲で色々な食材を食べるようにしましょう!
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妊娠中に少量に控えたい食材
妊娠中の食事は栄養素のバランスが大切ですが、中には控えておくべき食べ物がいくつかあります。食中毒リスクや、食べると胎盤を通じて胎児に届き、成長に悪影響を及ぼすものなど様々です。妊娠中に控えたい食材について、確認していきましょう。
食中毒や感染症のリスクのあるもの
- お刺身
- 生卵
- ローストビーフ
- 生ハム
- ナチュラルチーズ
- 肉・魚のパテ
メチル水銀を含むもの
- 金目鯛:1回80gを週に1度まで
- メカジキ :1回80gを週に1度まで
- メバチマグロ:1回80gを週に1度まで
- 本マグロ:1回80gを週に1度まで
- エッチュウバイ貝:1回80gを週に1度まで
- くじら:1回80gを週に1度まで
- きだい:1回80gを週に2度まで
- インドマグロ:1回80gを週に2度まで
- マカジキ:1回80gを週に2度まで
- くろむつ:1回80gを週に2度まで
ヨウ素・ヒ素を含む食べ物
- 昆布 :1日1回少量
- ひじき:小鉢2杯程度を週に2度まで
カフェインを含む飲み物
カフェインを含む主な飲み物と、100mlあたりのカフェイン量は下記となります。
- コーヒー …約60mg
- 紅茶 …約30mg
- 緑茶 …約20mg
- ほうじ茶 …約20mg
- ウーロン茶 …約20mg
- ココア …約10mg
糖分を多く含むお菓子やジュース
糖分を多く含むお菓子や、甘いジュースなども妊娠中には控えたい食べ物です。甘いものを過剰摂取することで、妊娠前は糖尿病を持っていなくても妊娠期間中に糖尿病を発症することがあり、『妊娠糖尿病』と呼ばれています。
より多くの栄養を胎児に与えようとする体の自然な働きと考えられていますが、妊娠糖尿病になると胎児に合併症が出る危険性があります。
ビタミンAを多く含む食べ物(妊娠初期)
“動物性ビタミンA”を妊娠初期に摂取し過ぎると、胎児の形成異常の原因となると言われています。ビタミンAを多く含む食べ物には、下記のようなものがあります。
- レバー
- うなぎ
- あなご
塩分を多く含む食べ物
妊娠中に塩分を過剰摂取すると、『妊娠高血圧症候群』という病気になることもあります。この病気を発症する確率は、妊婦さん20人に対し1人と言われており、妊娠中の食生活が原因で引き起こされます。
妊娠34週(妊娠9ヶ月)未満で引き起こした場合は重症化リスクが高く、胎児発育不全(赤ちゃんが育たない)・常位胎盤早期剥離(赤ちゃんに酸素が届かない)・胎児機能不全(赤ちゃんの状態悪化)となる可能性があります。酷い場合は胎児の命に関わることもあるので、食事には注意が必要なのです。
妊娠中に食べてはいけない食べもの
- 生肉(ローストビーフ・ユッケ・馬刺し・お刺身・パテなど)
- アルコール
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まとめ
この記事をまとめると
- 妊娠中はラムレーズンは控えた方が良いとされているが、絶対にNG食品ではない
- ラムレーズン入りお菓子を食べる時の注意点①毎日食べない ②妊娠初期は我慢 ③食べ過ぎない
ラムレーズンそのもののアルコール度数は低いですが、妊娠中はなにかとデリケートなので、心配な場合は食べない方が安全です。お菓子に含まれる量を時々食べる程度では危険性はあまりありませんが、妊娠初期は大事な時期なので控えるようにしましょう。
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