梨と言うと皆さんはどのようなものを思い起こしますか?金色の皮を持つ大きな丸い和梨でしょうか?それともひょうたんの形のような面白い形をした甘くとろける美味しい洋梨ですか?
地域によって生産量が違いますので、皆さんの梨のイメージが異なると言われています。今回はそんなたくさんの種類のある「梨」という果物について紹介していきます。
スポンサードリンク
目次
|
|
梨について
梨はバラ科ナシ属の果実であり和梨、中国梨、洋梨に分類されます。一般的に日本の梨といえばまるい和梨ですね。その他に日本で普及しているのは洋梨ですが、中国梨はほとんど見ることができないとてもレアな果物です。
スポンサードリンク
和梨と洋梨の違いについて
和梨と洋梨の大きな違いは形と色、そして食感でしょう。和梨はほとんど円形ですが、洋梨はひょうたんのような形をしています。和梨洋梨ともに品種によって色の違いはありますが、一般的には和梨は茶色~黄緑、洋梨は濃い緑~まだら模様の黄色です。
和梨は石細胞という石の細胞を含んでおり、シャリシャリとした食感が特徴的です。一方で洋梨は完熟になるとまるでメロンを食べているようなねっとりとろける食感思っています。糖度で言えば和梨が12~13度で、洋梨が14~17度と洋梨の方が甘い特徴を持ちます。
それぞれの代表的な品種
和梨の代表的な品種は以下の通りになります。
<和梨の品種>
- 幸水
- 豊水
- 二十世紀
- サンセーキ
- 香梨(かおり)
- 秋麗(しゅうれい)
- 秀玉(しゅうぎょく)
- 夏さやか
- なつひめ
- 愛甘水(あいかんすい)
- あきあかり
- あきづき
- 秋栄(あきばえ)
- 王秋(おうしゅう)
- 喜水(きすい)
- サザンスイート
洋梨の種類は以下の通りになります。
<洋梨の種類>
- ラ・フランス
- バートレット
- ル・レクチェ
- マルゲリット・マリーラ
- オーロラ
- ゼネラル・レクラーク
- シルバーベル
- バラード
- ゴーラム
- ドワイアンヌ・デュ・コミス
- メロウリッチ
生産地の違い
日本では梨の生産地といえば千葉県ですね。千葉県を代表するゆるキャラ?に、有名なふなっしーがいますよね。その他にも茨城県や鳥取県などで和梨の生産が盛んに行われています。
一方で日本の洋梨の生産地といえば山形県です。元々はバートレットという缶詰用の洋梨を生産するのが一般的でしたが、受粉用に植えていたラフランスの完熟した果実を食べたところ、ものすごくおいしいことに気づいたらしくそこから日本中へ出荷されるようになりました。
旬の時期が異なる
和梨の旬の時期は夏の暑い時期ですが、洋梨は秋から冬にかけての涼しくなった時に市場に出回ります。
和梨:8月~10月ごろに市場に出回る
洋梨:10月~11月ごろに市場に出回る
和梨は生産量が多く簡単に手に入るのですが、洋梨はなかなか手に入らないため高級品となっています。そもそも洋梨の栽培というのは日本の気候に適していないため、日本でも山形県のような東北の涼しい所でしか栽培することができません。
スポンサードリンク
和梨と洋梨の栄養の違い
次は和梨と洋梨の栄養の違いについて見てみましょう。
和梨の栄養
和梨にはカリウムとタンニンという成分が豊富に含まれています。カリウムは体に入ると、体の中にある塩分量の調節を行ってくれる作用があり、余分な塩分を尿として排泄してくれます。さらに体を冷やす作用もあります。
タンニンはポリフェノールの一種で、肌の引き締め効果や強い抗酸化作用を持つので、アンチエイジング効果を期待することができます。生活習慣病の予防にも効果的です。
そのほかにも和梨にはソルビトールと呼ばれる糖アルコールの一種が含まれています。ソルビトールは吸水作用を持つため、便の中に水分を集めて排出をスムーズにしてくれます。
洋梨の栄養
洋梨にはアスパラギン酸やクエン酸、食物繊維が豊富に含まれています。アスパラギン酸はアンモニアの分解の働きや代謝によって出来た乳酸をエネルギーへ変換する助けを担います。カリウムとマグネシウムの吸収を助ける働きがあるため水分のむくみ改善効果もあり、セットに摂ることがおすすめです。
クエン酸は体に溜まった疲労物質を分解してくれる働きを持ちます。さらに血流を改善させ、冷え性の解消効果や体の不調の原因になる体のHpを戻す働きも持っている栄養素です。
和梨との大きな違いは、食物繊維の量ですね。洋梨には水溶性食物繊維が和梨の2倍も含まれています。水溶性食物繊維は便秘の改善に非常に重要な役割を持っていますので、便秘がちなはぜひ洋梨を食べてみてください。ちなみに和梨と同じく、洋梨にも糖アルコールのソルビトールが含まれています。
スポンサードリンク
和梨は追熟しない果物で、洋梨追熟が必要な果物
栄養素や生産地の違いについて紹介してきましたが、最後に熟し方の違いについても紹介していきます。基本的には梨は収穫してから熟していくことがないので、収穫したそのままを食べることができます。しかし洋梨は収穫したばかりだと硬くて食べられません。ですので追熟といった作業が必要になります。
追熟は暖かい温度の場所(15~20℃)に保管しておくと自然に進んでいくのですが、温度の管理が難しければりんごやバナナと一緒にポリ袋に入れて冷蔵庫に保管しておくと、リンゴやバナナから出るエチレンガスという成分が追熟を促してくれるのでおすすめです。
空気中に放たれたエチレンガスは、分泌した果物以外に「周囲にある果物や野菜にも」影響を与えます。なのでバナナやリンゴを早く追熟させたいものの隣に置いておくと早く成熟するのです。しかし熟成させすぎると腐敗を早めてしまうといったデメリットもあります。
スポンサードリンク
まとめ
いかがでしたでしょうか?同じ梨の仲間でも特性や味、食感や栄養素が全く違うことがわかりましたね。 日本は和梨と洋梨どちらも食べることができる国ですので、是非和梨と洋梨の違いを感じながら食べてみてください。
この記事をまとめると
- 梨には和梨と洋梨、中国梨といった種類がある
- 洋梨は和梨の2倍以上の食物繊維を持つ
- 和梨は体を冷やしてくれる効果があるので夏バテに効く!
- 和梨は追熟が必要なく、洋梨は追熟させないと食べることができない
今回のように食品についての様々な知識を紹介しています。他にもたくさんの記事を掲載していますので、ご興味のある方は是非ご覧になってみてください。
スポンサードリンク