皆さん、カニはお好きですか?魚介類の中でも高級食材として扱われることの多いカニですが、意外と食中毒の被害が多いって知っていましたか?今回はカニを食べる際に気をつけた方が良い食中毒「腸炎ビブリオ」について説明していきますね。
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目次
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どんな魚介類も食中毒に要注意
食中毒とは?
そもそも食中毒とは何かというと、細菌やウイルス・有毒な物質がついた食べ物を食べることによって、体に不調をきたすものを言います。下痢や腹痛、発熱、吐き気などの症状が出るのが一般的です。食中毒の種類によって、体に起きる症状や食べてから病気になるまでの期間は様々です。
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カニに多い食中毒
カニは基本的に湯でて食べるので食中毒とは無縁なように感じますよね。しかし茹でガニは、たとえ冷凍保存されていたものであっても魚介類が持っている食中毒菌の「腸炎ビブリオ」が検出されることがあるのです。
腸炎ビブリオとは?
腸炎ビブリオは海に棲む菌です。漁によって水揚げされた魚介類には大量の腸炎ビブリオが付着しています。腸炎ビブリオの増殖には適度な塩分と、海水成分を必要とします。かにの身には塩分濃度が 0.6%でミネラルもバランスよく含んでいるため、水揚げされた後のカニでも腸炎ビブリオ菌は増殖し続けるのです。
症状と経過
腸炎ビブリオが体内に入ると、約12時間前後の潜伏期間の後に激しい腹痛や下痢が見られることが多いです。ひどい場合だと血便が見られることもあります。腸炎ビブリオは体の中で炎症を起こすため、37〜38℃の発熱や嘔吐が見られることもあります。
発熱や下痢、腹痛は1日程度で軽くなり、それから徐々に回復するようです。若い人であれば症状はすぐ改善しますが、子供や高齢者の場合は悪化したり、症状がなかなか治らないといった可能性もあります。
どんな治療を行う?
基本的には特別な治療はしません。症状が重い場合や高齢者のみ、抗菌薬が処方されるようです。菌の排泄を妨げないようにするため基本的に下痢止めは使用しない方が良いと言われています。
食中毒かも?という症状に困った時は自己判断でせずに、すぐ医療機関へ受診することをおすすめします。
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食中毒は防げる
予防を徹底しよう!
食中毒は注意して食品を扱うことで防ぐことが出来ます。以下に食中毒予防のポイントをまとめてみました。
- ①調理前の魚介類は真水でよく洗うこと!
- ②10℃以下の低温で保存する
- ③食材の中心まで十分な加熱を行う
- ④調理の変わり目には良く手を洗う
①調理前の魚介類は真水でよく洗うこと!
腸炎ビブリオは真水に弱い性質を持ちます。魚介類を調理する場合は茹でてあったり冷凍してあったとしても、表面を真水(流水)で洗い流しましょう。
②10℃以下の低温で保存する
腸炎ビブリオは10℃以下で発育しないため、10℃以下の低温で保存しましょう。冷凍してある魚介類を購入したとしても、腸炎ビブリオ菌が付着している場合がありますので、真水で洗浄したり、しっかり火を通す意識が大事です。
③食材の中心まで十分な加熱を行う
腸炎ビブリオは通常の加熱調理で死滅します。中心部まで十分に加熱しましょう。75℃以上の熱湯で1分以上加熱することで菌の死滅が確認されています。
④調理の変わり目には良く手を洗う
魚介類を調理した後の手やまな板などには腸炎ビブリオ菌が付着している場合があります。特に魚介類を扱う前後にはよく手を洗い、他の食材に腸炎ビブリオが付着するのを防ぎましょう。
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まとめ
いかがでしたでしょうか?美味しいカニの裏側にはこんな恐ろしい食中毒の危険性が潜んでいたのです!しっかり注意をすれば食中毒を防ぐことができますので、カニに限らず魚介類を調理される場合はきちんと注意点を守ってくださいね!
この記事をまとめると
- カニに限らず魚介類を調理する時は腸炎ビブリオ菌に注意が必要!
- 食中毒かも?と思った時はすぐに医療機関へ!
- 食中毒は正しい手順で下処理すれば防ぐことが可能です!
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