皆さんはかいわれ大根を知っていますか?今はたくさんの料理に使われている食材ですが、一時は日本中を震撼させるおそろしい食材として取り上げられていた時期もあるんです。(後に誤りだと厚労省が発表し、現在はさまざまな食べられるようになりました。)今回はかいわれ大根の食中毒問題について紹介していきますね!
目次
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かいわれ大根とは?
こんな植物
かいわれ大根とは、大根の種子を発芽させて子葉と言われる葉が開いたところに日光をあてて緑化させた食材です。子葉が双葉で、二枚貝が殻を開いたような形をしているので「貝割れ(かいわれ)」と名付けられました。
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大根との違い
かいわれ大根は大根の新芽なので大根に違いありませんが、私たちのよく見る大根とは種類がちがうので土に植えても大きく育ちません。野菜のジャンルで分けた場合はかいわれ大根は「スプラウト類」に分けられ、大根は「根菜類」になります。
かいわれ大根に起きた悲劇
では今回の本題である「食中毒事件」を紹介していきましょう。
堺市学童集団食中毒事件
これは1996年に堺市の小学校の給食で起きた腸管出血性大腸菌O157の食中毒事件です。給食を食べた子が次々に発症して児童7892人を含む9523人の方々が罹患し、3人の児童が尊い命を失いました。この「原因」に当時はあまり馴染みのある野菜ではなかった、かいわれ大根が関わっていると目を付けられることになりました。
O157という恐ろしい大腸菌
大腸菌は家畜や人の腸内に存在します。ほとんどは無害ですが、腸管出血性大腸菌O157などのいくつかは人に下痢などの消化器症状や合併症を起こします。O157は腸管の出血を伴う症状がみられ激しい腹痛と共に血便が見られます。
腸管出血性大腸菌O157は牛などの家畜が保菌している場合があり、これらの糞便に汚染された食肉からの感染であらゆる食品が原因となる可能性があります。過去に牛肉及びその加工品、サラダ、白菜漬け、井戸水等による食中毒事例があったようですね。子供と高齢者は特に腸管出血性大腸菌にかかりやすいことやその合併症が起こりやすいため、加熱不十分な食肉には充分注意する必要があるのです。
研究の結果かいわれ大根が原因ではなかった
様々な研究の結果、堺市の小学校で起きたO157食中毒事件はかいわれ大根が原因ではなかったと分かりました。その事件後、厚生労働省は食中毒に関して厳しい基準を設けるようになり、かいわれ大根を含むスプラウト類の衛生基準に関しても厳しく見直されるようになりました。
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安心してかいわれ大根を食べよう
現在は基準が見直されたため、安心してかいわれ大根を食べることができます!
実はかいわれ大根には体に嬉しい成分がたっぷり入っているんですよ。
かいわれ大根は栄養面で優れている
かいわれ大根は低カロリー+ビタミン類、ミネラル類がとても豊富に含まれる優秀な野菜なんです。かいわれ大根の辛味の素は「イソチオシアネート」という成分が関係しています。実はこのイソチオシアネートには、がんの予防や生活習慣病、動脈硬化、老化を防いでくれるといった素晴らしい作用があるんです!
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かいわれ大根の食べ過ぎはすこし注意!
かいわれ大根を食べ過ぎてしまうと、何らかの悪い影響が体にあるのでしょうか?いくつか考えられる影響をご紹介していきます。
腹痛や下痢の原因に
かいわれ大根を食べ過ぎてしまうと、腹痛や下痢の原因になる事もあります。かいわれ大根には「アリルプロピオン」という成分が含まれていて、この成分が胃腸を刺激してしまうからです。
おならの原因に
その他、腸の蠕動運動を促すため、おならが沢山出やすくなることもあるでしょう。もし、人前に行く前でしたら、かいわれ大根は食べない方がいいかもしれません。
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まとめ
いかがでしたでしょうか?食中毒問題は夏に近づくと必ず一度はニュースで流れますよね。それでも最近は少なくなりつつありますが、その背景にはこのような悲しい事件があったのですね・・・。
この記事をまとめると
- かいわれ大根は危険な食品だと言われていた時代がある。
- 現在は基準が見直され、安全なかいわれ大根が手に入るようになった!
このような感じで食材についての雑学や知識をさまざま紹介しています。他にもたくさんの食材について記事を書いていますので、気になる方は是非読んでみてくださいね!
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