しじみの貝に毒がある?貝毒の中毒症状・ 対策には何がある?熱処理すれば大丈夫?

しじみ」は貝類の中でもよく食べられているものですが、「毒を持つ」可能性があることを知っていますか?貝毒と呼ばれ、最悪の場合は命に関わる食中毒です。中毒にならないためには、どのような対策ができるのでしょうか?今回は、

  • しじみに毒ってあるの?
  • 「貝毒」って何?中毒症状は?
  • 貝毒は加熱で退治できる?
  • しじみによる貝毒の対策

これらのテーマについて紹介いたします。

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しじみに毒はあるの?

しじみなどの魚介類には毒成分がないか気になるところですが、結論からお答えすると「しじみに毒がある場合もあります」!しじみは一般的によく食べられている貝ですが、「貝毒(かいどく)」という毒を持つこともあるのです。貝毒とは、どんなものなのでしょうか?

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「貝毒」ってどんなもの?

しじみに発生する貝毒は、 しじみなどの二枚貝が有害なプランクトンを食べ、貝の中にその毒がたまる ことで発生します。貝毒はしじみだけではなく、ホタテやアサリ・牡蠣・ムラサキ貝・ヒオウギなどにも起こり得る食中毒です。

海の中で有害なプランクトンが発生すると、二枚貝がそれを餌として食べ、徐々に毒が体内に蓄積することで貝自体が毒化していくのです。

有害プランクトンとは

しじみなどの二枚貝が食べる有害なプランクトンは毒性を持った植物プランクトンで、「貝毒プランクトン」と言われています。しかし、 この貝毒プランクトンは常に発生しているわけではなく、海中の環境などによって発生する ものです。

日本国内で発生しやすい貝毒は「下痢性貝毒」と「麻痺性貝毒」の2種類で、それぞれ原因となるプランクトンに違いがあります。

日本の貝毒プランクトン
  • 下痢性貝毒→ディノフィシス属 [毒成分:オカダ酸/ディノフィシストキシン]
  • 麻痺性貝毒→アレキサンドリウム属 [毒成分:ゴニオトキシン/サキシトキシン]

難しい名前ですが、これらのプランクトンによって貝毒は起こります。麻痺性貝毒にはフグの毒に匹敵するほど強いものもあり、神経筋肉系を刺激して強い麻痺症状を発症します。また、下痢性貝毒は消化器系への刺激が強く下痢などの症状を発症します。

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貝毒による中毒症状

貝毒による具体的な症状と発症するまでの時間を、下痢性貝毒・麻痺性貝毒に分けてそれぞれ見てみましょう。

  • 下痢性貝毒…[症状:下痢 / 嘔吐 / 吐き気 / 腹痛]→発症までの時間:食後30分〜4時間以内
  • 麻痺性貝毒…[症状:手足の痺れ / 顔面の痺れ / 舌の痺れ]→発症までの時間:食後30分ほど

    ※最悪の場合12時間以内に呼吸困難などにより死亡する

どちらも発熱症状はなく、消化器系や神経系に影響が現れます。普段何気なく食べているしじみですが、貝毒を持ったものを食べると命の危険性すらあるのです。

貝毒は熱処理すれば大丈夫?

貝毒は常に発生しているものではないのでごく稀なものですが、「貝毒は熱処理すれば大丈夫なのでしょうか?」しじみは生で食べることは基本ありませんので、茹でれば大丈夫なのでは?と思うかもしれません。

注意

貝毒は加熱してもなくなることはない!

残念なことに、貝毒の毒性は熱に強く、茹でる・焼く・煮るなどあらゆる加熱調理をしてもなくなるものではないのです。

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しじみによる貝毒の対策は?

しじみによる貝毒の対策ですが、消費者である私たちができることはありません…!しかし、都道府県では有害プランクトンの発生状況を定期的に調査し、しじみなどの二枚貝について、都道府県や生産者により定期的な貝毒検査が行われています。そのため、安全なしじみを食べることができているのです。

まとめ

しじみに毒はある?貝毒の症状や対策は?」というテーマについてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?

この記事をまとめると

  • しじみなどの二枚貝には「貝毒」という中毒がある
  • 貝毒は下痢や麻痺などの症状を発症し、最悪の場合、命の危険性もある
  • 貝毒は熱に強く、消費者としても対策はないが、定期的に貝毒検査が行われている

貝毒はしじみを始めアサリや牡蠣・ホタテなど私たちの身近な二枚貝に発生する可能性のある中毒です。症状を見ると強くなるかもしれませんが、都道府県や生産者によって調査が行われているので、安心して食べることができるのです。

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