くわいは縁起物!味・産地・栄養|芽は食べられる?おせちにも! 下処理と剥き方

くわい」は縁起物として主におせち料理に使われる野菜ですが、味や産地・栄養についてご存知ですか?実は野菜として食べているのは、世界で日本と中国だけらしいのです。その歴史は長く、豊臣秀吉とも関係があるのだとか。そこで今回は、

  • くわいってどんな野菜?
  • おせち料理にも使われる縁起物
  • くわいの芽は食べられる?
  • くわいの下処理・剥き方
  • オススメくわい料理

これらのテーマについて紹介いたします。

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くわいってどんな野菜?

 

学名 Sagittaria trifolia
分類 オモダカ科オモダカ属
原産地 中国
別名 慈姑
おいしい時期 11月〜1月

くわいは里芋に似た形をしています。勢いよく芽が出ることで縁起が良いとされ、おせち料理に用いられます。中国と日本でしか栽培されておらず、9月から11月頃まで収穫されます。くわいには、3つの種類があります。

3種類のくわい
  • 青くわい……青藍色
  • 白くわい……淡い青色
  • 吹田くわい…小粒タイプ

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くわいは ほろ苦い味わいで、ほくほくとした芋類のような食感 です。

産地

くわいの産地は、広島県埼玉県で多くを占めています。2県を合わせた生産量は全体の約9割を占め、3位以降は茨城県・京都府・石川県…と続きます。こちらは、くわいの全国生産ランギングTOP5です(※2018年度)。

順位 都道府県 収穫量 割合
1位 広島県 147t 54.00%
2位 埼玉県 90t 33.10%
3位 茨城県 13t 4.80%
4位 京都府 7t 2.60%
5位 石川県 6t 2.20%

歴史

世界でくわいを食用とする野菜として栽培するのは、原産国である中国と日本だけです。中国から日本に伝来したのは、奈良時代と言われています。

豊臣秀吉が外敵から守るために、京都に築いた「御土居」の跡地が湿地となり、そこで生産されたのが始まりと言われています。この湿地では藍(あい)が栽培されており、その裏作として用いられたのがくわいでした。

栄養

くわいは日常食べることが少ない野菜ですが、ビタミンEやミネラルが豊富な栄養価の高い食材です。

  • ビタミンE:ビタミンEは、強い抗酸化作用、加えてコレステロールの酸化を防ぎ血流を良くする働きを持っています。また、毛細血管の収縮を抑制することで、細くなった血管が広がることで血流の悪化による体の不調改善効果もあるビタミンです。
  • カリウム:カリウムは、細胞の水分量及び、体内の水分の排出に関わるミネラルで、細胞の中に主に存在しています。ナトリウムとセットで、体内の水分量を調整し、体内にある過剰な水分の排出を促進させます。むくみや冷え性と言った不調の改善効果があります。
  • リン:リンはカルシウムと結合し、リン酸化カルシウムとなり骨と歯の材料になります。そのため、カルシウムとセットで摂ることが大事です。また、細胞の遺伝子情報の核酸に不可欠なミネラルです。加えて三大栄養素から分解したエネルギーを蓄える最終形態ののアデノシン三リン酸の材料にも必要です。
  • :銅はヘモグロビンを合成する時に不可欠なミネラルです。抗酸化作用も強く、体内の老化の抑制の働きもあります。体内酵素の働きを維持し、骨の形成にも関わるミネラルです。体の代謝や血液生成に関わるため、体の不調解消効果が高いのが特徴です。

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くわいは縁起物!おせち料理にも

くわいは、芽がぐんぐんと上に伸びること大きな芽が出ることが縁起が良いとされ、「出世祈願」の縁起物としておせち料理にも使われています。煮物にするのが一般的で、ほろ苦い味わいとホクホク食感がクセになります。

くわいの芽は食べられる?

縁起物とされる理由となった「くわいの芽」は、 苦味があるのであまり食べられていません 。しかし、毒性などは一切ないので食べることができます。丸い部分は芋類のようにホクホクとした食感ですが、芽はやや硬く、好き嫌いが分かれる部位です。

煮物など料理に使う時は芽も一緒に調理することが多く、エビの尻尾のように食べる時に避ける、といった感じです。

くわいの下処理・剥き方は?

くわいは冬の時期にしか出回らない季節限定の野菜です。縁起物としておせち料理に使われていますが、通年出回っているわけではないので、どんな風に下処理すれば良いのかイマイチわからない方も多いのではないでしょうか?

そこで、簡単に「くわいの下処理方法と剥き方」についてご紹介します。

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下処理

くわいにはアクが多いため、アク抜きが必要です。下処理の手順を見てみましょう。

くわいの下処理
  1. 薄皮を2枚ほど剥がし、芽を2cm残して切り落とす
  2. 冷水に入れて1時間ほどさらす <アク抜き>
  3. 沸騰後弱火にしたお湯で10分ほど茹でる <下茹で>

これでくわいの下処理の完成です。ポイントはアク抜きをすることと下茹ですること◎ 下茹ではできればお米のとぎ汁を混ぜると好ましいです。ない場合は、少量の小麦粉で代用できます。

剥き方

くわいには薄皮がありますが、下処理の段階では1〜2枚程度剥がすのがオススメです。芽が折れないよう、芽の反対側に切り込みを入れて剥くと綺麗に剥けます。

くわいを使ったおせち以外の料理

くわいは縁起物としておせち料理に使われている野菜ですが、お酒のおつまみにもぴったりな料理をご紹介します。くわいをおせち以外の料理に活かしたい!という時には、こちらの料理がオススメですよ。

素揚げ 

引用:cookpad

くわいを丸ごと揚げた素揚げは、塩味だけでも美味しい季節の味わいです。ほろ苦い味とホクホク食感、後からかけた塩気で食欲をそそります。ビールなどお酒のおつまみにもぴったり!

POINT

揚げる場合は下茹で不要!

くわいを揚げ物にする時は、先ほどご紹介した「下茹で」の下処理は不要になります。薄皮を少し向いてアク抜きをしたら、よく水気をきって揚げるだけです◎

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まとめ

縁起物と言われるくわいの色々」をご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?

この記事をまとめると

  • くわいを栽培しているのは中国と日本のみ!日本には奈良時代に伝来
  • 芽がぐんぐん伸びることから縁起物としておせち料理に使われるように
  • 芽は苦味があるので食べないのが一般的だが、芽を2cmほど残して調理する

くわいにはクセになる苦味や食感があるので、ぜひ旬の時期に一度料理してみてくださいね!

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