鑑賞用の植物として知られるサボテンは、品種によって様々な色や形をしているのが特徴です。その種類は、北アメリカや中央アメリカを中心になんと2,000種類以上にも及ぶと言われています。
その中には、食べることが出来るサボテンも存在することをご存じでしょうか?
- サボテンは食べられる?
- 食用サボテンについて
- サボテンのおすすめな食べ方は?
今回はこちらについて詳しく解説します。
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目次
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サボテンは食べられる?
結論から言うと、サボテンの中には食べることが出来る品種が存在します。表面にトゲがたくさんついたサボテンは、乾燥した砂漠や高山地帯など一般的な植物が生育しにくい場所でもすくすくと成長する特徴を持っています。そのような過酷な環境で育ったサボテンには様々な栄養素が豊富に含まれているのです。
メキシコでは定番?
サボテンを食用としてきた歴史はとても長く、古くは紀元前にまで遡ります。現代においてもメキシコを中心とした中南米では、サボテンの茎や果実が日常的に親しまれています。
味の特徴
サボテンの味は種類によっても異なります。ここでは、食用のサボテンとして多く消費されているウチワサボテンを例にあげてみましょう。
ウチワサボテンの若い茎のことを指す「ノパル」は、食べるとネバネバとした食感があり、わずかな酸味も感じられます。
また、ウチワサボテンの果実を指す「トゥナ」の果肉はとても甘味があり、他の果物に例えるなら柿のような味わいがあります。トゥナの持つもう一つの特徴は、かなり大きめの種が複数含まれていることで、食べ慣れない人にとっては食べ辛い印象を与えるでしょう。
主な栄養成分
食用サボテンには、様々な栄養素が豊富に含まれています。特に目を見張るのは食物繊維で、ゴボウや豆類に含まれるセルロースや、水に溶けにくく便秘解消にも効果のあるヘミセルロースといった複数の食物繊維が含まれています。
また、サボテンの果実にもベタレイン色素と呼ばれる植物由来の色素成分が含まれているのも特徴的です。ベタレイン色素の効能については、後ほど解説します。
健康効果
サボテンを食べることによって得られる健康効果には、以下のようなものがあります。
動脈硬化の防止
体内に取り込まれた酸素の一部が通常よりも活性化された状態になる活性酸素は、人間の代謝にとって必要な要素ですが、過剰になると細胞障害などを引き起こして動脈硬化を発生させる原因になります。
サボテンに含まれるベタレイン色素には体内に含まれる活性酸素を除去する効果があり、血液中の酸化を防いでくれるため動脈硬化の防止や改善に繋がります。
美容効果
サボテンに含まれるベタレイン色素には、肌のシミやくすみを引き起こす原因となるメラニン色素の発生を抑える効果があります。
また、同じく含まれるビタミンの効果で肌のハリが保たれることでしわの増加を防ぐ効果にも期待できます。
幻覚が起きる?
食用として知られるサボテンは、食べても幻覚が起こるようなものはありません。サボテン全体を対象とした場合、摂取の仕方によっては幻覚効果のあるサボテンも存在します。具体的には和名で鳥羽玉(ウバタマ)と呼ばれるペヨーテが有名です。
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おすすめの食用サボテン
グラパラリーフ
もともとは鑑賞用として知られるグラプトペタルムという品種を改良したのが、このグラパラリーフです。その味は、甘酸っぱいリンゴのように表現されていて、カルシウムやマグネシウムなどの栄養素も豊富な食用サボテンです。
ウチワサボテン(ノパル)
食用サボテンの代表格とも言えるウチワサボテン。その若い茎部分はノパルと呼ばれ、メキシコ料理では様々な料理の付け合わせとして用いられています。
生でも食べることが出来るノパルですが、一度切ってから茹で上げると青臭さが和らいで食べやすくなります。
実も食べられる?
ウチワサボテンの果実は「トゥナ」と呼ばれていますが、手りゅう弾のような形状をしているのが特徴的です。種が多いのが難点ですが、問題なく食べることが出来ます。
ピタヤ
聞きなれない名前ですが、別名のドラゴンフルーツという名前を聞けば判る人も多いのではないでしょうか。皮は食べずに果肉の間に詰まった種子を食べて楽しみます。
どこで買える?
食用サボテンは、一般的なスーパーなどでは購入することは非常に難しくなっています。購入したい場合はネット通販を探すと良いでしょう。食用のウチワサボテンの生産・販売を行っている中では「後藤サボテン」が特に有名です。
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おすすめの食べ方・保存方法
サラダやヨーグルトと
食用サボテンであるグラパラリーフは、サラダに加えたりヨーグルトに和えて食べることでシリアルのように食べることができます。食物繊維が豊富なグラパラリーフはヨーグルトとは相性抜群で、お互いの整腸作用を高めてくれますよ。
スムージーに
食用サボテンを牛乳やバナナとミキサーに掛けれた低カロリーでありながら満腹感も得られるダイエットドリンクとして楽しむことができます。バナナの他にも好みのフルーツをチョイスすれば自分だけのドリンクが発見できるでしょう。
おつまみに
爽やかな酸味が魅力のグラパラリーフは、お酒のおつまみとしても活躍します。マグネシウムが豊富に含まれるグラパラリーフは、飲み過ぎによる二日酔い予防にも最適です。
保存方法
食用サボテンを適切に保存するには、カットはせずにそのまま新聞紙などに包みましょう。その後、冷蔵庫(寒い季節は常温でも可)に保存すれば約10日〜20日間美味しく食べることができますよ。
育成方法
食用サボテンである、ウチワサボテンを育てるために大切なのは温度管理です。ウチワサボテンは寒さに弱い特徴を持っているため、特に寒くなる冬の時期は必ず室内で育てることを徹底しましょう。
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まとめ
この記事をまとめると
- 2,000種類以上存在するサボテンの中には食用として古くから親しまれているものが存在する
- 過酷な環境で育ったサボテンには豊富な栄養素が含まれていて健康や美容にも高い効果がある
- 食用サボテンは一般的なスーパーではあまり見かけることがないが、ネット通販を利用すると見つけやすい
- ウチワサボテンは寒さに弱いため、寒くなる冬の時期は必ず室内で育てることを心がける
いかがだったでしょうか。
サボテンと聞くとたくさんのトゲがついた植物を想像してしまいますが、種類によっては美味しく食べられる種類があるのです。この記事を読んでサボテンに興味が出たら是非一度試してみてくださいね。
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