秋の味覚の代名詞とも言える焼き芋の魅力といえば、なんといってもほくほくとした甘さではないでしょうか。しかし、焼き芋の元となるさつまいもは、調理の仕方によってはアク抜きをしないと仕上がりに悪影響を及ぼすことがあることをご存じでしょうか。
- 焼き芋にアク抜きは必要なの?
- 焼き芋のアク抜き方法を解説
- 焼き芋の美味しい作り方は?
今回は、こちらについて詳しく解説します。
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目次
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焼き芋のアク抜きは必要?
必須ではない
結論から言うと、さつまいもを焼き芋として調理する場合は事前のアク抜きは必要ありません。その理由は以下の通りです。
アク抜きが必要な理由
さつまいもにはさまざまな栄養素の他にも多くの成分が含まれています。中でも
- ヤラピン
- クロロゲン酸
- タンニン
これらの成分は、さつまいもを虫による食害から身を守るために存在しています。特にタンニンは、赤ワインに含まれるポリフェノールとしても知られています。
これらの成分がいわゆる「アク」としてさつまいもに含まれていますが、もちろん人体に対して悪い影響を与えるようなことはありません。
しかし、これらの成分はさつまいもの断面が空気に触れることで黒く変色するという特徴を持っています。そのため、せっかく調理したさつまいも料理の見た目が悪くなってしまうというリスクがあります。
また、アク抜きを行った後のさつまいもの方が調味料などが浸透しやすく美味しく仕上げることができるというメリットも存在します。
ただし、さつまいもの調理方法を焼き芋に限った場合は話は別です。焼き芋はさつまいもを1本まるごと調理する方法を取るため、断面が発生しません。そのため、焼き芋を作る場合はアク抜きは不要と言うことになります。
アク抜きしないとどうなる?
焼き芋にアク抜きが不要であることを解説しましたが、もしも仮にさつまいもを2つに切った状態で焼き芋を作った場合はどうなるでしょうか。
先ほど解説した通り、タンニンなどの成分は空気に触れることで黒く変色し、それに伴って渋みや苦味を発生させる特徴を持っています。
焼き上がった焼き芋の断面はいつもの焼き芋と異なり、黒く変色してしまうでしょう。
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焼き芋のアク抜き方法
焼き芋の一般的な調理手法であるさつまいも1本を丸ごと焼き上げる工程においては、あえてアク抜きを行う必要はありません。しかし、半身のさつまいもを焼き芋にする場合は、断面が存在するためアク抜きを行った方が仕上がりが綺麗になります。
ここでは、半身の焼き芋のアク抜きをする方法を解説します。
必要なもの
さつまいも適量、水、ボウル
手順
- 焼き芋にしたい半身のさつまいもを用意し、表面をしっかりと洗う
- ボウルにさつまいもを入れて全体が浸かるくらいの水を掛ける
- そのままの状態で10分から15分ほど水にさらす
- しばらくすると水が白く濁り始めるので適度なところで水を入れ替える
- 水が濁らなくなるまで続けたらさつまいもを水から上げてしっかりと水分を拭き取る
時間はどのくらい?
アク抜きに必要な時間はさつまいもの大きさや同時にアク抜きを行うさつまいもの量に比例して多くなります。これは、さつまいもの断面が多くなればなるほど発生するアクの量も多くなるためです。
標準サイズのさつまいもであれば、上記の手順の通り10分から15分程度を目安とすると良いでしょう。
時短方法はある?
どうしても急いでいて、アク抜きを行っている時間も惜しい場合もありますよね。そんな時は、さつまいもを水にさらした後に手でさつまいも全体を揉みほぐしたり、さつまいもの入った水をかき混ぜるようにしましょう。
こうすることで、アクの発生を促すことができるので時短に繋がりますよ。ただし、あまりに強い力で揉んだりかき混ぜるのは逆効果です。さつまいも自体を傷つけたり破損させてしまう恐れがあります。
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焼き芋の美味しい作り方・アレンジ
美味しい焼き芋を作るには、以下の手法を試してみてくださいね。
必要なもの
さつまいも、塩水、ボウル、アルミホイル
下準備
さつまいもの両端を3cm程度を切り落とす
こうすることで、断面部分から火が入りやすくなり、さつまいも全体を均等に焼き上げることができます。仕上がりにも焼きムラが生じにくくなりますよ。
さつまいもを塩水に1時間程度漬けておく
塩水に漬けることでさつまいもの甘さをより引き立てることができます。スイカに塩をつけて食べると、スイカの甘さがよりわかりやすくなるのと同じですね。塩水から引き上げたスイカはしっかりと水分を拭き取っておきましょう。
アルミホイルでさつまいも全体を包む
ポイントは、さつまいもをふんわりと包み込むようにすることです。アルミホイルとさつまいもの間を熱がしっかりと通ることができるかどうかを意識するとわかりやすいですよ。
トースターでじっくり焼く
トースターを800wに設定してさつまいもの大きさに合わせて10分から15分程度焼き上げます。焼き上がったら、一度トースターから取り出し粗熱を取ったあと再度向きを変えて15分トースターで焼き上げます。
竹串などでアルミホイルの上から焼き芋を突き刺し、スッと通るくらい柔らかくなっていれば完成です。
レンジを使う場合
野菜の中でも水分の含有量が少ないさつまいもは、電子レンジで過度に加熱を行ってしまうと発火する恐れがあります。そのため、焼き芋を作る場合は出来るだけ電子レンジの使用は避けましょう。
アレンジ方法
出来上がった焼き芋を贅沢にマッシュポテト状に濾したら、有塩バターと生クリームを加えることで優しい甘さが魅力の焼き芋ジャムを作ることができます。
焼きたてのパンなどにつけても美味しいですし、これだけでも食べられるくらいの美味しいアレンジ方法ですよ。
アク抜きが必要でない料理
さつまいもから発生するアクは、さつまいもの断面が空気に触れることで活性化します。そのため、さつまいもを丸ごと調理するなど断面が発生しない調理方法についてはアク抜きは不要です。
具体的には、今回紹介した焼き芋については基本的にはアク抜きが不要であると覚えておくと良いでしょう。
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まとめ
この記事をまとめると
- さつまいもにはポリフェノールの一種であるタンニンなどの苦味成分が含まれている
- さつまいもの断面が空気に触れることでタンニンなどは活性化し黒く変色する特徴がある
- さつまいものアクを抜くには、さつまいもを水にさらした後10分から15分ほど待つだけで良い
- 調理段階で断面が発生しにくい焼き芋を作る場合は基本的にアク抜きをする必要はない
いかがだったでしょうか。
移動販売で購入する石焼き芋も美味しいですが、自宅で手軽に作れる焼き芋もまた格別です。この記事の内容を参考に、ぜひ自宅でも美味しい焼き芋を作ってみてくださいね。
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