涼しい秋になると、なぜか無性に食べたくなってしまう食べ物がありますよね。ほくほくとした甘味が魅力の焼き芋はその代表的な存在と言えます。
焼き芋がさつまいもから作られていることはみなさんもご存じかと思いますが、実はこのさつまいも、食べ方によってはお腹を壊してしまう場合があるのをご存知でしょうか?
- さつまいもを食べるとお腹を壊す原因は?
- さつまいもの食べ過ぎにはこんなデメリットが
- 腹痛が起きたときの対処方法
今回は、こちらについて詳しく解説します。
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目次
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さつまいもを食べるとお腹をこわすのはなぜ?
まずはさつまいも100gあたりに含まれる栄養成分をみていきましょう。
栄養成分 | 含有量 |
エネルギー | 127kcal |
たんぱく質 | 0.9g |
脂質 | 0.5g |
炭水化物 | 33.1g |
食物繊維 | 2.8g |
カリウム | 380mg |
ビタミンC | 25mg |
β-カロテン当量 | 40μg |
このようにさつまいもにはさまざまな栄養素が含まれていますが、その中でも特に食物繊維が豊富に含まれていることがわかります。
実は、さつまいもを食べることによって生じる腹痛の原因こそが、この食物繊維によるものなのです。
原因は食物繊維
食物繊維は様々な食べ物に含まれていますが、さつまいもに含まれる食物繊維の種類は、不溶性食物繊維とも呼ばれその名前の通り水に溶けない性質を持っています。
さらにさつまいもに含まれる食物繊維の量はなんと同じ穀物であるお米の約10倍にも及び、体内に入ったさつまいもは胃や小腸の中を移動しながら少しずつ細かく分解されながら体内を進行しますが、この働きを「ぜん道運動」と読んでいます。
しかし、さつまいもはお米などに比べると消化吸収されるスピードが遅いため、腸内ではより多く・より長くぜん道運動が発生します。大量の食物繊維が一度に胃や腸の中に蓄積されることで、結果として腹痛や下痢などの症状が発生しやすくなってしまうのです。
また、それと同時にぜん道運動が活発になればなるほど、胃や腸の中で発生するガスの量も比例して多くなるため、腹痛と一緒におならも止まらなくなってしまうことが多くなるため、注意が必要です。
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さつまいもの食べ過ぎるとどうなる?
甘くて美味しいさつまいもですが、食べすぎるとさまざまなデメリットが生じます。ここでは、さつまいもを食べすぎると起こりやすい症状を解説していきます。
お腹がゴロゴロする
さつまいもに豊富に含まれている食物繊維は、過剰摂取すると消化不良を起こしやすくなります。そうなった場合、お腹がゴロゴロと落ち着かない状態となり、この状態が長く続くと腹痛や下痢を引き起こすため注意しましょう。
ガスがたまる・おならが出る
通常、摂取された食物繊維はぜん道活動を行うことでスムーズに体外へと排出されます。しかし、さつまいもに含まれる不溶性食物繊維は、水に溶けにくい特徴を持っているため胃や腸の中に長く残りやすくなってしまいます。長く残った不溶性食物繊維からは細菌の働きによってガスが生じ、おならが出やすい状態になりがちです。
便秘になる
過剰摂取された不溶性食物繊維が、胃や腸の中に止まり続けると外に排出されにくくなり、結果として便秘になってしまうこともあるため気をつけましょう。
下痢をする
食物繊維の多い食品は、きのこや木の実など比較的消化が悪い食べ物が多くあげられます。よく噛まずに食べてしまうと胃や腸の中でも消化不良を起こしてしまい、下痢になってしまう場合があります。
嘔吐・吐き気
さつまいもは、カロリーが多く含まれることもあり腹持ちの良い食品と言えるでしょう。そのため、一度に食べすぎると胸焼けや吐き気が起きる恐れがあるため注意が必要です。
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さつまいもによる腹痛の対処法
甘くて美味しい焼き芋など、さつまいもはついつい食べすぎてしまいがち。実際にさつまいもを食べすぎてしまった場合の対処方法を解説します。
ガス抜き
さつまいもを食べすぎてしまった場合は、仰向けの状態になり両膝を両手で抱えるようにしてお腹を圧迫しながらゆっくりと深呼吸を繰り返しましょう。
腸の付近を外側から軽くマッサージすることに繋がり、お腹に溜まったガスを抜くことができますよ。
なお、さつまいもが体内で消化される際に発生する炭酸ガスには、おならの臭さの原因である「アンモニア」が含まれていないため、臭いが目立ちにくいため恥ずかしがらずにガス抜きをしても大丈夫ですよ。
食べ過ぎない
そもそも論になってしまいますが、さつまいもをなるべく食べすぎないようにすることは、とても重要です。1日の摂取量の目安は次に解説します。
1日の摂取量目安
さつまいもは一日あたり150g前後を目安とすると良いでしょう。量が判りにくい場合は、いつも食べている主食をそのままさつまいもに切り替えるとイメージしやすくなりますよ。
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まとめ
この記事をまとめると
- さつまいもを食べてお腹を壊してしまう原因は食物繊維の過剰摂取によるもの
- さつまいもに含まれる食物繊維は不溶性食物繊維と呼ばれていて体内に残りやすい
- 体内に残った食物繊維からは炭酸ガスが発生するため、腹痛や便秘などの症状が起こりやすくなる
- さつまいもを食べすぎてしまった場合は、仰向けになって腸をマッサージしガス抜きをすることが効果的
- 食べ過ぎを防ぐには1日あたり150g前後の量を目安にさつまいもを食べるようにする
いかがだったでしょうか。
甘くて美味しい焼き芋はついつい食べすぎてしまいがち。是非、この記事を参考にして1日の摂取量をしっかり守ってさつまいもを食べるようにしてみてくださいね。
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