懐石料理などで刺身が出たときに、刺身の上に薄紫色の花が乗っていることがありますよね。
可愛い花だけど食べられるかわからないし、そもそも食べ方もわからないからそのままにしているという方もいらっしゃるでしょう。
あの花の正体は、みなさんにもなじみ深い 紫蘇の花の部分 なんです。
そこで今回は、
- 刺身についている紫蘇の花はなに?
- 穂紫蘇の正しい食べ方は?
- 【番外編】刺身のつまについて
についてご紹介します。
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目次
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刺身についている紫蘇の花はなに?
刺身のあしらいとして添えられていることが多い紫蘇の花ですが、つまや菊花と同じで食べても食べなくてもいい食材です。
青じその花穂紫蘇は白い花、赤じその花穂紫蘇は薄紫色の花をしています。
紫蘇の花は彩りのために使われることが多いため、目にする機会が多いのは赤じその花である薄紫色の花でしょう。
穂紫蘇
紫蘇の花がなくなって、実がなりはじめるまでのものを「穂紫蘇」 と言います。束にして出荷されるため「束穂(たばほ)」の別名も。
実が膨らんできたものは「実紫蘇」、茎からしごいて外した実は「こき穂」とも呼ばれています。
稲穂のように茎に沿って2mmほどの実を付け、青紫蘇のような鮮やかな緑色をしています。
花穂紫蘇
紫蘇の花の部分が使われるのが「花穂紫蘇(かすいじそ/はなほじそ)」 です。香りがよく、あしらいとして使われるほか、薬味としてもよく使われています。
そのまま食べれる?
穂紫蘇も花穂紫蘇もそのまま食べることもできます。
茎の部分は硬く、口に残る食感ですので、実や花の部分を食べるのが一般的です。
穂紫蘇は天ぷら、和え物、つくだ煮、塩漬けなどにするとおいしいですよ。
花穂紫蘇も天ぷらなどのほか、薬味としてパスタなどに使うのもおすすめです。
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穂紫蘇の正しい食べ方は?
穂紫蘇の正しい食べ方をご存じですか?
意外と知られていないかと思いますので、詳しく解説していきたいと思います。
また、自宅で穂紫蘇や花穂紫蘇をあしらいとして使ったあと、料理として使いたいときのおすすめ料理もご紹介します。
食材にこそいで香らせる
花と茎を食べるというよりは、 花をこそげて食材にかけ、ほのかに香る紫蘇の風味を楽しむための物 です。
刺身なら、醤油に混ぜて使うのがポピュラーな食べ方です。
繊細な風味の食材を使った料理の場合、通常の紫蘇だと香りが勝ちすぎるため、紫蘇の花が使われます。
刺身の他にも香りを楽しんでもらいたい食材で使われることもありますよ。
天ぷら
料理として食べてみたい方には、 天ぷらがおすすめ です。
大葉のような風味ですが、大葉より穂紫蘇のぷちぷち感が楽しめると思います。
生で食べられるので、高温でサッと揚げると風味が飛ばず美味しく仕上げることができますよ。
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【番外編】刺身のつまについて
刺身の「あしらい」として穂紫蘇と花穂紫蘇をご紹介しましたが、実は 刺身の「つま」も本来はあしらいという名称 です。
器に盛りつけた料理を引き立たせる目的で添えられる野菜や海藻、花の総称。
取り合わせ、青み、妻物、具、付き物などと言われる。
刺身のつまの由来・語源
つまの由来・語源となる通説は2つあります。
主役の料理とそれに添える野菜などを、夫婦関係に見立て 、主役の料理を「夫」、添える野菜を「妻」に見立てたという説がひとつ。もう一つは、 料理の端に置かれるため 「端/褄(つま)」と呼ばれたという説です。
現在では、夫婦関係に見立ててつまと呼ばれるようになった通説の方が有力とされています。
ちなみに、「つま」というと大根を思い浮かべると思いますが、それ以外にもいろいろあります。
海藻(わかめなど)
ミョウガ
大葉
ニンジン
きゅうり
現在では「つま」は大根となっていますが、本来はこういったものすべてを「つま」と呼んでいたんですね。
他にも、つまの中で立てて添えるものを「けん(剣)」、わさびやしょうがを「辛み」と呼びます。
つまの役割
つまは、 保冷技術が未熟だったころに食中毒対策 として添えられていました。
大根にある殺菌効果と刺身から出る水分を吸収する役割があります。
同様に、刺身のお供であるわさびも、抗菌効果があるからと言われていますね。
また、つまもわさびも 刺身の味をすっきりさせたりアクセントにするため に付けられるようになったとされています。
現在では保冷技術も進歩し、つまは飾りとして付けられているような印象が強いですが、立派な役割があったんですね。
また、栄養バランスをよくするためとも言われています。
脂質の多い刺身を食べたときに、大根に含まれるジアスターゼが胸やけや胃もたれを防ぐためです。
殺菌効果による食中毒の防止
刺身から出る水分を吸収させ刺身の味を守る
胸やけ・胃もたれ予防
まとめ
今回は、刺身についてる紫蘇の花についてと、番外編として刺身のつまについてご紹介しましたが、いかがでしたか?
この記事をまとめると
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紫蘇の花は「穂紫蘇」と「花穂紫蘇」がある
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実や花をこそげて食材や醤油に加えて食べる
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紫蘇の花をそのままたべるなら天ぷらがおすすめ
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刺身のつまは夫婦関係が語源
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もともと食中毒予防と味を守るために付けられていた。
食事は、香り・味・見た目が大切だと言われています。
赤、黄色、緑、茶などの定番色も十分美味しそうに見えますが、白や紫の花を添えるのもおしゃれで食欲も増しそうですね。
意外と紫蘇と同じように使えるみたいですので、一度挑戦してみてはいかがでしょうか?
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