ゲンノショウコという薬草をご存じでしょうか?日本全国各地の道ばたや畑・草地の縁などに野生する、多年草です。岐阜県あたりを境に、西日本では赤花、東日本では白花が咲くという、不思議な草です。今回は、
- ゲンノショウコってなに?
- どうやって食べるの?
- ゲンノショウコの効能は?
スポンサードリンク
目次
|
|
ゲンノショウコってなに?
日本各地の山野に広く分布する多年草で、花の色は東日本で白色が、西日本では淡紅色が多いようです。
食べられる野草
ゲンノショウコはドクダミなどと共に古くから日本で用いられてきた薬草です。一般には花期に地上部を採取し、乾燥させたものを使います。
下痢止めに使われている
葉におよそ20%のタンニンを含むため、主に下痢止め、整腸の作用があると考えられています。タンニンとは、植物界に広く存在するポリフェノールの一種で、体内で収れん作用を持ち、下痢を予防します。これは、体内に入ったタンニンが、腸の活動を整えるからと考えられています。
スポンサードリンク
どうやって食べるの?
アクが強いため、下ごしらえが必要になります。 塩または重曹ひとつまみ入れた熱湯で7~8分茹で、冷水に15分さらしておきます。
和え物
- 下ごしらえ済のゲンノショウコと、茹でた人参を3~4cmに切りそろえる。コンニャクは3cmの小柱の形に切り、熱湯で霜降りにする
- 鍋に下煮用の調味料を入れて火にかけ、1のゲンノショウコ・コンニャクを加えて味を含ませ、火を止めて冷ましておく
- 豆腐は熱湯で茹で、キッチンペーパーか布巾に包み水気を軽く絞ってから、すり鉢ですり、すりごまや砂糖、酒、醤油を加える
- 2の水気を切り、1の人参とともに3に加えて和える
天ぷら
若葉を生のまま薄く衣をつけて低温で揚げます。油で揚げると強い香りと苦みが感じられます。
炒めもの
下ごしらえ済のゲンノショウコを人参や豚肉などと一緒に炒めます。 少し濃いめの味つけがおすすめです。
スポンサードリンク
ゲンノショウコの効能は?
ゲンノショウコは日本で最もポピュラーな民間薬の一つと言われていますが、どのような効能があるのでしょうか。
日本三大民間薬といわれている
ゲンノショウコは有能な野草です。ドクダミやセンブリとともに、『日本の三大民間薬の一つ』と言われています。江戸時代から民間薬として用いられるようになり、『本草綱目啓蒙』(1803年)にも取り上げられました。
整腸作用がある
ゲンノショウコは花盛りとなる夏に採取し、天日で乾燥して保存します。1日15~30gを煎じて服用すると整腸剤として効果があります。また、ゲンノショウコは下痢止めの妙薬ですが、逆に便秘にも効果的なことがわかっています。便秘になると肌が荒れますが、肌を滑らかにする効果も大きいようです。
利尿作用がある
1日10gを煎じて(薄く煎じる)服用すれば利尿剤となり、便秘に効果があります。なお、煎じる前に、乾煎りしておくと成分が出やすくなります。また、ドクダミやエビスグサと混ぜて煎じると高血圧予防にもなります。
ゲンノショウコ茶は、消炎、収れん、止瀉、止血、制菌作用があります。 別の言い方をすれば胃の炎症を抑え、ただれや潰瘍に対しても有効ということです。 食あたりによる激しい下痢にもよく効きます。
まとめ
いかがでしたか?
この記事をまとめると
- ゲンノショウコとは日本各地広く分布している、下痢止め効果の高い「食べられる野草」
- ゲンノショウコは和え物・天ぷら・炒め物として食べられる
- ゲンノショウコはドクダミやセンブリとともに『日本の三大民間薬の一つ』と言われている
ゲンノショウコは、湿疹や腫れ物、霜焼けやあせも、ただれ等に対して煎じ液で患部を冷湿布したり、乾燥した茎葉50gほどを布袋に詰め、それを風呂に浸けてから入浴すると効果が現れるといいます。ほかには煎液でうがいすると扁桃腺炎・口内炎・歯痛に効くようです。万能の薬草ですね。採取するときはくれぐれも注意するようにしましょう。
スポンサードリンク