粉ミルクは作ってから何時間持つの?安全な作り置きの方法はある?

初めての出産はわからない事ばかりで、戸惑うこともあるでしょう!ましてや働きながらの子育てはなおさらです。完全母乳を心がけても時には、母体に何かあれば母乳だけでは手が回らないこともあるのではないでしょうか。そんな時のために粉ミルクについて学んでおきましょう!今回は

  • 粉ミルクについて
  • 粉ミルクを活用するメリット・デメリット
  • 粉ミルクは作り置きが可能か
について紹介をします。

 

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粉ミルクとは何?

日本の粉ミルクの始まりは明治時代、牛乳に人工栄養を加えて作られた粉ミルクが最初になります。粉ミルクとは「いかに母乳に近い粉状のミルクを乳児のために作るか」が開発のカギとなります。

粉ミルクとはどんなミルク?

粉ミルクとは、牛乳を原料として製造された乳幼児調製粉乳という食品で、乳幼児に必要な栄養素を増加し粉末状にしたものになります。

粉ミルクは、赤ちゃんの成長あるいは様子によって3つのタイプがあります。生まれたばかりの新生児のための育児用ミルク、母乳の完全代用品として使用できる、母乳に似せた成分で作られています。次に特殊ミルクです。牛乳のアレルギー対応のミルクです。

そしてフォローアップミルクという離乳食が始まった赤ちゃんのために使うミルクです。食べ物だけでは補えない栄養を補完するための粉ミルクになります。

粉ミルクは何でできているの?

育児用の粉ミルクの主原料は、牛乳です。牛乳の組織を母乳に近づけるために栄養成分を足したり減らしたりして調整をしています。

成分 牛乳の成分 育児用成分の特徴
たんぱく質 ガゼイン(凝固タンパク質)80%

乳清タンパク質20%
カゼインを約40%減らし、乳清たんぱく質を約60%増やしている
炭水化物 乳糖 乳糖をさらに加えている

オリゴ糖も加えられる
脂質 牛乳、母乳ともほぼ同じだが脂肪酸の組織が異なる 牛乳の脂肪を一部植物性脂肪に置換える。リノール酸など必須脂肪酸を増やし母乳に近づけている
ミネラル 牛乳は母乳の3倍のミネラルがある 腎機能の未熟な乳児にはミネラルは負担が大きいので、低減する
ビタミン   ビタミンKを強化(ビタミンK欠乏性出血症を防止のため)

粉ミルクの歴史

日本の粉ミルクの開発は、明治時代から本格的に着手されます。その当時は、加工していない牛乳を利用したり、牛乳に砂糖を加えたものが一般的でした。

大正時代になると乳児の栄養代謝についての研究が始まり、大正6年国産初の粉ミルクが誕生します。

昭和になると牛乳や乳製品についての法改正が公布され
育児用粉ミルクは「調製粉乳」として規格が定められて乳幼児に必要な栄養素を添加することが認められるようになります。ただし昭和初期の調製粉乳は、全氏脂粉乳70%に砂糖などを添加したもので、母乳に近い粉ミルクというにはほど遠い製品でした。

昭和30年代にはいり、乳等省令で、牛乳の成分そのもの置換が認められるようになり、砂糖の添加がなくなります。

昭和50年代に新たに「調製粉乳」の規格が定められ、健康増進法の改正で乳児用調製粉乳が「特別用途食品」に指定されます。平成になり特別用途食品の乳児用調製粉乳の区別が「乳児用調製粉乳(粉ミルク)」と「乳児用調製粉液状乳(液体ミルク)」と分けられて現在に至ります。

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粉ミルクを使うメリット・デメリット

粉ミルクは、誰のために何のために使うのでしょう?粉ミルクを使うメリット・デメリットについて考えていきましょう!そして最も大切なのは、ママのストレスがなく笑顔で過ごせるのが、赤ちゃんの健やかな成長につながります。

母乳との違いは何?

粉ミルクと母乳は、栄養面では健康的に発育する栄養素は十分に含まれています。そして母乳には、赤ちゃんの免疫力をあげるための様々な免疫成分が豊富に含まれています。

また、授乳時期の母親が風邪を引いていた場合に母体の体内で作られた抗体も母乳を通して赤ちゃんに移り、この抗体が赤ちゃんの免疫として作用します。

粉ミルクには、免疫物質の移行がないのが母乳とのもっとも大きな違いになります。だからと云って 粉ミルクであっても母乳であっても、どちらで育児をしても問題はありません。 

粉ミルクを使うメリット

  • ママ以外の授乳ができるので、赤ちゃんを預けることができる
  • ママの食事や薬の制限がないので、妊娠前と同じような食生活に戻れる
  • 外出先で授乳場所を選ばす探さなくてもいい
  • 乳腺炎などのママの身体のトラブルに対応できる
  • 赤ちゃんの飲用量がわかる

デメリットは?

  • 粉ミルク代と哺乳瓶や乳首、消毒グッズ他の費用がかかる
  • 外出時の荷物が多い:おむつや着替え、哺乳類・お湯・白湯・粉ミルク他

粉ミルクの選び方は?

赤ちゃんに与える回数は、あまり違いはありせませんが、飲む量はまちまちです。赤ちゃんにも味の好みがあります。何を選んでいいのか迷うのは当然です。

育児ミルクには、定番の缶タイプに詰替用タイプ、外出携帯に便利なスティックタイプ、手軽なキューブタイプ、そしてお湯が不要な液体ミルクと様々な種類があります。値段や自宅用か携帯用かで選び方も変わります。また製造メーカーによって味の違いもあります。

でもその中から 粉ミルクを選ぶ大切な基準は、赤ちゃんのペースと好みを知ることです。最初の数ヶ月は大変でしょうが、様々な種類の粉ミルクを試してみましょう。 

安全に粉ミルクを使うために

粉ミルクは、赤ちゃんが母乳以外で初めて口にする食品であり、発育に欠かせない栄養素を含んでいる食品でもあります。赤ちゃんの健康を守るための注意点とはなんでしょうか?

粉ミルクの作り方

  1. 必要な器具を揃え、洗った後に煮沸消毒か専用消毒液を行う
  2. 哺乳瓶の中にミルクを正確に入れる
  3. お湯を入れ、粉ミルクを溶かす
  4. 40℃くらいまでさます
  5. 温度を確認する(人肌程度)
  6. ミルクを飲ませる。終わったら軽くたたいてゲップをさせ空気をはかせる

粉ミルクを作るとどれぐらい持つの?

作ったミルクは2時間以内に飲ませましょう。雑菌が繁殖している可能性があるので飲み残しは与えないようにしてください。

作り置きする時の注意点

常温の保管の場合は、氷水で5℃以下まで一気に冷やします。冷蔵庫の場合は、一度冷まし、冷蔵庫内で24時間以内であれば保管できます。作り置きの時の注意点は、調乳前の手洗いと哺乳瓶等の使用器具を清潔に保つことが大切になります。

作り置きせず調乳を楽にする方法は?

特に夜間の調乳は、大変です。少しでも楽になる方法を紹介します。

  • 粉ミルクを計測し清潔な容器に一時保管あるいはキューブタイプやスティックタイプを使用する
  • 調乳専用のお湯ポットやステンレスボトルを活用する
  • 液体ミルクを活用する

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まとめ

以上になります。いかがでしょうか。

この記事をまとめると

  • 粉ミルクとは、いかに母乳に近い粉状のミルクを乳児のために作った調製粉乳のことをいいます
  • 粉ミルクのメリットは、働くママや子育てママを助ける優れた食品です
  • 粉ミルクのデメリットは、粉ミルク代や必要器具の購入などのコスト面と持ち運ぶ不便さがあります
  • 粉ミルクは、清潔さ、正確さ、新鮮さを守れば作り置きが可能です

大変なこともあるけど、嬉しいことや楽しいことがたくさんあるのも子育てです。応援をしています。

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