チーズは有名な発酵食品のひとつで、カビを食べるものですよね。では、なぜチーズのカビは食べられるのか、不思議に思ったことはありませんか?今回は
- チーズとカビの関係性
- 有害なカビ、無害なカビ
- 食べられるかどうかの判断ポイント
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目次
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チーズとカビの関係性
チーズのカビにはさらに良い効果もあるそうですよ。詳しく解説します。
チーズには意図的にカビを繁殖させる
まず前提として、カビには人体に有害なものと無害なものがあります。
カビ=有害というイメージが強いですが、必ずしもそうではないんです。
チーズのカビは、作る段階であえて繁殖させています。
このように徹底的に管理されたうえで繁殖したカビは、無害なんですね。
しかも驚くことに、チーズのカビは無害どころかわたしたちの体に有益な効果をもたらしてくれるそうです。
どのような効果効能があるのか、解説していきます。
カビの効能
チーズのカビには、血圧の上昇を抑制する効果があると言われています。
また、認知症予防にも効果的。さらにはガン細胞の増殖を抑えるはたらきまで。
害がないだけでなくこのような効果もあるなら、これからはチーズを食べるときには意識してカビ系を選びたいものです。
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カマンベールチーズにオレンジ色のカビが生えた?
オレンジ色のカビは食べてもいいものなのでしょうか?カビの種類ごとに順番に解説します。
無害なカビ①白カビ
チーズの表面に白カビを植えつけて熟成させれば、白カビチーズができあがります。
カマンベール、ブリー、バラカなどがその代表です。
チーズの表面から中心に向かって熟成させていき、表面は白いカビで覆われ内側は黄色がかったクリーム状になります。
無害なカビ②青カビ
青カビのチーズで有名なものといえば、ゴルゴンゾーラやブルーチーズです。
青カビはチーズの内側に大理石状の縞模様を描き、ピリッとした鋭い刺激性のある風味が特徴です。
他のチーズとは熟成の進み方が違い、青カビは中心から外側へと進んでいきます。
実は、青カビ自体はまったくの無害というわけではありません。
青カビの中には毒性の高い物質を作り出したり、人に感染する危険な種類もあります。
ではなぜブルーチーズが食べられるのかと言えば、チーズが青カビの毒を分解しているから。
ブルーチーズなどの青カビは、適切な温度と湿度で管理されたチーズの中で繁殖しています。
このため毒性のある物質がほとんど分解されてしまいます。
これが、ブルーチーズに生えている青カビは食べても大丈夫である理由です。
チーズの中で毒性を分解された青カビは、人体に害を及ぼすことがないのです。
無害なカビ③酵母
酵母菌はパンの製造やビール、ワイン製造などに用いられている、身近な菌のひとつです。
酵母菌はタンパク質を多く含み、ビタミンも豊富なきわめて栄養価の高い菌です。
有害なカビ①赤(オレンジ)カビ
赤カビは畑などの土壌に多く生息し、麦やトウモロコシに寄生します。
色は赤だけでなくオレンジ、ピンク、紫、黄色などの鮮やかな色で現れます。
古くなったパンなどにも赤カビが生えることがあります。
湿度が高い場所なら金属やプラスチックでも繁殖するため、エアコンのフィルターなどに繁殖するのもこの赤カビです。
赤カビが作るカビ毒は非常に危険性が高く、誤って食べてしまうと下痢や嘔吐などの食中毒症状を引き起こします。
また赤カビのカビ毒は天然の物質の中では最も発がん性の高いものです。
カビは基本的に食べない方がいいですが、赤カビは絶対に食べないようにしてください。
有害なカビ②黒カビ
家の中のいたるところに存在している黒カビは、カビの中でももっとも一般的なもののひとつです。
黒カビはどこにでもある土壌菌で、空気中にも多く浮遊しています。
黒カビはアルコールや熱に弱く、カビの中では比較的除菌が簡単です。
とはいえどこにでもあるカビなので、その発生ポイントは多岐にわたります。
結露のたまりやすい場所や空気の流れが滞留しやすい場所であれば、簡単に発生してしまいます。
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食べられるかどうかの判断ポイント
有害なカビと無害なカビは、どのように判断するのでしょうか?
無害なカビは食べても問題ない
ひと言でカビと言っても有害なものだけでなく、役に立つカビも存在します。
チーズのカビには、チーズの中のタンパク質や脂肪を分解して、あの独特の風味や組織を作り出すという役割があります。
白カビチーズの表面は無害なカビに守られている状態です。
そのため有害なカビや微生物が繁殖しにくい環境になっているのです。
他の種類のチーズでもその表面にはカビや微生物が繁殖しているため、基本的に有害な微生物が入り込む余地は少ないのです。
有害なカビは食べると危険
例えばみかんなど、古くなって青いカビが生えることがありますよね。
あれは有害なカビなので、青いからといって安心するのは危険です。
チーズは徹底した管理の元カビを繁殖させているため、その毒性が分解されています。
チーズと同じ環境にない他の食品のカビは危険です。絶対に食べないようにしてくださいね。
いくらすでに発酵しているといっても、ブルーチーズに後からカビが生えることもあります。
このカビは保存状態が悪いために発生したカビで、有害なものです。
同じカビなら食べられそうな気もしますが、後から生えたカビは食べずに破棄するのが賢明ですよ。
また、ブルーチーズは加熱処理されていないナチュラルチーズです。
チーズの中にもともと生えていたカビは生きています。
そのため、冷蔵庫で保管しているうちに青カビの繁殖が進んでカビが増えることがあります。
もともとの青カビの繁殖が進んでいる状態なら、問題なく食べることができます。
熟成が進んだブルーチーズはより濃厚な味わいになり、あえてこれを好んで食べる人もいるほど。
もとの青カビが増えたのか、他のカビが生えたのかは見た目でわかります。
保存状態をよく確認して、有害か無害かは自分の目で判断してくださいね。
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まとめ
チーズのカビが食べられる理由について、ご理解いただけたと思います。
この記事をまとめると
- チーズのカビは人体には無害どころか、健康によい効果をもたらしてくれる
- チーズのカビは生きているため保存中にカビが繁殖して増えていくが、それも問題なく食べられる
- ただしあとから生えたカビは基本的に有害とみなそう
カビはチーズの魅力のひとつです。あまり神経質にならず、楽しみながら食べてくださいね。
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