6月から7月にかけて収穫期を迎える「あんず」。
酸味があるため生食することはほとんどなく、もっぱらジャムやドライフルーツなどに加工されて使用されることが多いようです。でも、あんずは全部が本当に酸っぱいのでしょうか?
そして、酸っぱいあんずはどうやったら美味しく食べられるのでしょう。そこで今回は、
- あんずは全部酸っぱいの?
- 酸っぱいあんずはどうする?
- あんずがたくさんあるとき
これらのテーマについて紹介いたします。
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目次
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あんずは全部酸っぱいの?
そもそもあんずってなに?
あんず(杏子)は中国から渡来して日本で古くから栽培されている果物で、現在は長野県、青森県、山形県などの冷涼な地域で栽培がさかんです。
英名の「アプリコット」とも唐名の「カラモモ」とも呼ばれます。バラ科サクラ属に分類され、3~4月に淡紅色の花を咲かせ、6~7月には梅によく似た形の橙黄色の実がなります。
品種によって実の大きさは違い、梅ぐらいのサイズからスモモくらいのサイズまで幅があります。種は「アマレット」というイタリアのリキュールになり、種子の中の白い仁は薬用として漢方に使用されたりもしています。
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種類と選び方
ヨーロッパで発展したアプリコットは甘い品種が多く、東アジアで発展したアンズは酸味が強い傾向にあります。
日本では、「山形3号」、「平和」、「新潟大実」、「ハーコット」など、東洋系も西洋系も様々な品種が開発され、栽培されています。
あんずを選ぶ時には、十分に熟した濃い橙色になっているものを選びましょう。実が締まって皮にはりがあり、しっかりと香るものが良品です。傷があったり、表面が柔らかくなったりしてしまっているものは避けて下さい。
生で食べると酸っぱい
東洋系のあんずは、生で食べると酸っぱいです。生食で食べたい場合は、酸味が少なく糖度が高い「ハーコット」などの西洋系のあんずを選びましょう。「生食用」として明記されているものなら、酸味は穏やかです。
あんずの酸味の成分
あんずの酸味は、主にクエン酸やリンゴ酸によるものです。これらは糖質の代謝や鉄分の吸収を良くする働きをするので、疲労回復効果や食欲増進効果があります。
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保存期間
生のあんずは非常に傷みやすく、日持ちがしません。市場に出回るのも約1か月とわずかな期間なので、完熟している果実を見かけたら、乾燥しないようにラップに包んだり袋に入れたりして冷蔵保存して、なるべく早く食べるようにしましょう。
また、完熟前のかたい果実は常温保存で追熟させましょう。
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酸っぱいあんずはどうする?
酸味を消す方法はある?
「ハーコット」などの生食に向く西洋系の品種は、常温で香りが出るくらい完熟させてから食べると酸味が薄れて美味しく頂けます。
また、あんずの酸味の原因となるクエン酸は150℃以上にならないと分解されません。
したがって100℃で煮沸しても分解されないので、砂糖などの糖類を加えて酸味を感じさせにくくして食べることが一般的です。
ジャムにする
簡単にあんずを食べる方法としては、ジャムがおすすめです。水洗いして皮を剥き、適当な大きさに切ったあんずに50~80%の砂糖を加え、丁寧にアクをとりながら弱火で煮詰めていきましょう。
あんずの酸味に甘さが加わって、甘酸っぱくて美味しいジャムができ上がりますよ!パンはもちろん、アイスやヨーグルトのトッピングにも、製菓のナパージュとしても利用できます。
シロップにする
かき氷などに利用できるあんずのシロップ漬けも、おすすめです。洗って2つ割りにしたあんずをさっと茹でて水けをきり、煮沸消毒した瓶に詰めます。水:砂糖=6:5の割合で煮立たせたシロップをあんずが入った瓶の口に注ぎます。
脱気と煮沸消毒をしっかり行い、冷蔵庫内で保存すれば長期保存もできますよ!
それでも酸っぱいときは?
ジャムやシロップに加工するときも、必ず完熟させてからにしましょう。また、ジャムにするときには水分を煮詰めすぎないことも大切です。酸味が凝縮して、さらに酸っぱく感じられてしまいます。
あんずにはペクチンも含まれているため、ジャムにするときにはやや柔らかめの状態で加熱をストップして、砂糖を多めに加えましょう。
また、干しあんずにすると濃厚な甘さと味を楽しむことができますよ!
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あんずがたくさんあるとき
使い道
あんずは生食のほか、ジャムや果実酒として加工されることが多いです。また、薄い桃色の花びらは生け花の花材としても利用できます。
種子は杏仁(きょうにん)と呼ばれ、咳止めや去痰、風邪の予防の効果があるとして生薬として用いることができます。
杏仁は種子を割り、仁を取り出してフライパンでから炒りすれば作ることができますが、大量に摂取すると中毒症状が出るので、一回5~6粒を月に4~5回を目安に摂取しましょう。
大量消費
完熟したあんずは傷みやすく、日持ちがしないのでできるだけ早く使いきりましょう。ジャムやシロップの他にも、砂糖漬け、ジュース、あんず酒、干し杏に加工すると大量消費できます。それぞれ保存がきき、アレンジも効くので作っておくと便利ですよ。
生のあんずはおひたしや春巻きなどのお料理にも使って消費することもできます。
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まとめ
「酸っぱいあんずの対処法・消費方法」についてご紹介しましたが、いかがでしょうか?
この記事をまとめると
- あんずには東洋系と西洋系の品種があり、基本的に酸っぱい。西洋系の品種は酸味が穏やかで生食可能。
- あんずは傷みやすく、完熟したら早めに使い切るようにする
- 酸っぱいあんずはジャムにしたりシロップ漬けにして砂糖などの糖類を補って食べる
- ジャムの他にも、砂糖漬けやあんず酒、干し杏などに加工して大量消費でき、アレンジも効いて便利
初夏の1か月と出回る期間が大変短く、あしの早いあんず。加工して独特の酸味を和らげて、美味しく食べてみて下さいね♪
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