片栗粉はとろみを出したり、揚げ物の衣として使うことが多い食品ですが、大福や餅の周りに付いているのも片栗粉です。そのまま加熱せずに食べているわけですが、片栗粉は生食できるものなのでしょうか?今回は、
- 片栗粉はそのまま食べられる?
- なぜ加熱すると固まるの?
- 食中毒とアレルギー症状
- 赤ちゃんはいつからOK?
これらのテーマについて紹介いたします。
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片栗粉は生でそのまま食べられる?
片栗粉は料理のとろみ付けや、唐揚げの衣として使うことが多い食品ですが、少量であれば生でそのまま食べることができます◎
大福など和菓子の周りには白い粉が付いていますが、あの粉も片栗粉でできています。餅がくっついてしまわないようにするためにまぶされていますが、あの程度の量であれば生で食べても問題ありません。
しかし、大量に生の片栗粉を食べると腹痛や下痢などの食中毒症状が出ることがあります。そもそも、片栗粉とは何でできているのでしょうか?
片栗粉の原料は?
片栗粉の原料は、主にじゃがいもから取れる「でんぷん」です。じゃがいもを切ると包丁が白くなるかと思いますが、この白いものが片栗粉の素となるでんぷんです。
でんぷんは加熱すれば上手く消化することができますが、生の状態だと消化されにくいため、生でそのまま食べると腹痛などの症状を発症するのです。
片栗粉は65度以上になると固まる性質を持っています。加熱すると固まるのは、でんぷんの結晶構造が水と熱の作用でほどけ、膨張して粘性を持つ『糊化』という現象が起こるためです。
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片栗粉による食中毒症状
生の片栗粉を食べて食中毒になった場合、腹痛や下痢・頭痛といった症状が出る可能性があります。
- 腹痛
- 下痢
- 嘔吐・吐き気
- 発熱
- 頭痛
片栗粉アレルギーはある?
上記の症状は片栗粉を生で食べたことによる食中毒症状ですが、似たような症状が『アレルギー』として出ることもあります。片栗粉は、体質によってアレルギー症状を引き起こすことがあるのです。
- 蕁麻疹
- 口の痒み
- 胃痛・腹痛
- 喉のイガイガ
- 下痢
- 咳き込み
蕁麻疹
1つ目は、蕁麻疹やまぶたの腫れです。普段はなんともなくても、ある時なにかに反応してじんましんが出る経験をしたことのある方は多いのではないでしょうか。蕁麻疹は食品アレルギーで最も起こりやすい症状と言われています。
皮膚にぷつぷつが出たり、全体的に赤くなったりするほか、むくみが見られることもあります。このむくみはまぶたにできやすく、片目のまぶただけ腫れることもあります。
ちなみに、皮膚反応はその対象である食品を摂取してから最短で1時間で症状が現れると言われています。また遅くとも4時間以内に症状が体に現れるようです。
腹痛
片栗粉との相性が悪いために消化器系が弱ってしまい、胃痛・腹痛を発症して結果下痢となりことが起こり得ます。消化器系が弱ると腸内で上手く消化ができないため、下痢を起こします。
唇・口内の腫れ
唇や口腔内の腫れが起こることがあります。食べた後に、唇がヒリヒリして大きく腫れたり、口の中がイガイガして風邪の時のように腫れたりします。
このような症状は口腔アレルギー症候群と呼ばれ、特定の食べ物を食べた時のほかに、花粉と反応して起こる場合もあります。花粉症を持っている人はなりやすい傾向があります。
症状は早いと食べてすぐに現れるので、食後にお子様の唇が腫れてきたり、口の中の違和感を訴えてきたらすぐに処置するようにしましょう。
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のどの違和感
また、のどの違和感も“口腔内アレルギー症候群”の症状の一つで、喉がヒリヒリと痛くなったり、なにか詰まっているような違和感を感じることがあります。
のどの奥にとどまらず、耳にもかゆみや痛みなどの違和感を感じることもあります。アレルギー症状でのどに違和感が起きるというのはあまり知られていないので、最初は風邪と勘違いする方も多いようです。
しかし早い時は15分ほどで症状が出てくるようなので、食事中に急にのどに違和感を感じることがあったら何を食べたのか確認するようにしてみてください。
咳込み・喘息の症状
そして、咳き込みや喘息症状もあります。咳が出たり、ゼーゼーした呼吸になり喘息状態に陥ります。また、この気管支系症状だけではなく、同時に体全体が赤くなるという皮膚の異常が合わさって出ることもあるようです。
一番多く発症する症状として、蕁麻疹を挙げましたが、その次に多いのがこの気管支系の異常です。アレルギー反応を起こす方の20〜30%が咳や喘息の症状を発症しています。
赤ちゃんはいつから片栗粉を食べられる?
“片栗粉は何歳からなら子供に与えてもいいの?”と疑問に思っている方も多いのではないでしょうか?
離乳食に片栗粉を入れても良いのは、“離乳初期の生後7〜8ヶ月から”とされています。離乳食が始まるのは生後5〜6ヶ月で、離乳初期初期→中期(生後7〜8ヶ月)→後期(生後9〜11ヶ月)を経て、普通食が食べられるようになります。
うどんにとろみを付ける時や、かつお出汁を使う際に片栗粉でとろみを付けると、食べやすくなるので取り入れてみましょう。
- とろみを付けて食べやすく
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まとめ
この記事をまとめると
- 片栗粉は少量であれば生でそのまま食べても問題ない
- 大量に食べるとでんぷんが原因で食中毒症状を起こすことがある
- 主な食中毒症状は腹痛・下痢・吐き気・嘔吐など
- 赤ちゃんは生後7〜8ヶ月から離乳食で食べることができる
片栗粉は生で食べても少量であれば問題ありませんが、もともとは生で食べるものではないので注意しましょう。大福の周りに付いている程度の量であれば食中毒が起こることはほとんどないので、安心しましょう。
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