寒天を使ってゼリーを作る際に心配になって量をたくさん入れてしまい硬くなってしまった経験はありませんか?初めて作るときはちゃんと固まるのか不安ですよね。そこで今回は、
- 寒天の種類
- 寒天をぷるぷるにする方法
- 一度固くなった寒天を柔らかくするには?
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目次
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寒天の種類
寒天の原料には紅藻類のテングサとオゴノリが使われています。テングサは、テングサ科に分類されるマクサやオバクサなどの海藻の総称です。オゴノリはテングサと同じ海藻です。てんぐさと比べて手に入りやすいですが、固まる力と保水性・弾力性がてんぐさと比べ弱いため、化学的に成分を抽出して寒天を作っています。
棒寒天
棒寒天はテングサとオゴノリをブレンドして作られるものが多く、粉末のゼラチンが出回る前はこちらを各家庭で使うことが多かったみたいです。
下処理が必要で棒寒天を手早く洗い、たっぷりの水に浸して1時間以上かけ、できれば一晩つけて戻します。戻した寒天は 水気をよく絞って細かくちぎります。鍋に入れ、分量の水を加えて 中火にかけます。沸騰したら火を弱めて寒天が混ざりきるまで2~3分煮ます。
寒天は、だいたい70~80℃で溶けますが加熱により凝固性が失われることはないので沸騰させて、しかっりと混ぜましょう。
糸寒天
糸寒天は昔ながらの製法でテングサ100%で作られているものが多く、和菓子屋さんでも羊羹や餡に濃度を足したり、艶出しに使われ寒天の中でも高級品です。棒寒天と同じく水で戻す必要があり家庭では少し扱いづらいかもしれません。
和菓子屋さんのように透明な水羊羹の中に金魚や星を浮かべたい方は、本格的に試してみてはいかがでしょうか?食感の滑らかさも、段違いにいいですよ。
粉末寒天
今では一番身近に感じる寒天は粉末の寒天ではないでしょうか?一般的には、オゴノリが使用されています。糸寒天と比べると食感が硬く感じますが水で戻す必要がないため、家で作るにはとても使いやすいと思います。
寒天をぷるぷるにする方法
ベストな水分量は?
寒天2gに対して水分400ccの1:200がぷるぷる好きな方にはおすすめです。棒寒天や糸寒天の水分量を表でまとめると、
寒天の水分量
- 粉寒天2g=棒寒天1/2本=糸寒天4g
もっとぷるぷるさせたい方は500㏄くらいまでせめてもいいかもしれませんね。豆乳で作って台湾の豆花(トウファ)くらい緩くして食べたら口当たりもよくておいしいかもしれませんね!
寒天の種類ごとの違い
昔からの糸寒天は、テングサ100%の天日干しの伝統製法で作られてきました。角寒天は今でも伝統製法が主流ですが、その角ばった形状を出すために、天草とともにオゴノリを使用するのが一般的です。粉寒天は工場で生産され、そのほとんどがオゴノリを主原料としています。粉寒天が普及するまでは、「高級和菓子店には糸寒天、家庭用には角寒天」と言われてきました。今では家庭用の寒天のシェアの多くを粉寒天が担っています。
寒天の成分は、水分以外の80%が食物繊維そのものであり、カロリーはゼロ。水溶性と不溶性、両方の食物繊維の働きが期待できます。 食物繊維が豊富なことから、デトックス作用が期待され、ダイエットなどの美容面、便秘解消などの健康面でも注目を集めてきました。もうひとつ、天草の成分であるアガロペクチンには、抗ガン化作用と、コレステロール値低下作用、美肌作用があることが伝えられています。天草100%、伝統的製法で作られた糸寒天はこのアガロペクチンを豊富に含み、日常的な摂取で、健康や美容に役立ちます。
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一度固くなった寒天を柔らかくするには?
再加熱することが出来る
固まらなかった場合はもう一度加熱することががおすすめです。 もう一度鍋に戻して加熱し、しっかりと寒天液を煮溶かしてから固めればよいでしょう。原因を特定するのは難しいですが、沸騰させてから寒天を溶かす時間が短かった場合があります。今度は沸騰してから2~3分吹きこぼさないように混ぜてみてください。
水や牛乳を足しながら溶かす
固くなってしまった寒天は水や牛乳を加えて作り直すことで柔らかく仕上げることができます。ただ、少し注意点があります。
・水や牛乳は温めて、温度差をなくすこと
・牛乳は65℃前後のものを加えること
そして、最後に凝固性とは関係ないのですが、牛乳は65℃前後が一番甘みが出て糖度が増します。濃厚な牛乳ゼリーを作りたい方は水の分量をできるだけ牛乳にすることと温度管理を気にしてみてください。バリスタがカプチーノを作る時に一番気にするのは、この牛乳の温度を大切にするみたいですよ。
まとめ
この記事をまとめると
- 寒天には、棒寒天、糸寒天、粉末寒天があり糸寒天は和菓子などでも使われる高級品
- 寒天をぷるぷるに仕上げるには寒天と水分量が2:200がの比率が大切
- あとから水分を加えて沸騰させて、しっかり混ぜれば作り直すことができる
いかがでしたでしょうか?ところてんは平安時代に中国からわたってきましたが、なんと寒天は日本で発明されました。
江戸時代に京都伏見の美濃屋の主人太郎左衛門が、島津藩主に出したところてんの残りを寒い野外に出していたところ、数日後に白く変化していたのに興味を持ち研究を始め、のちに「ところてんの乾物」として、売られたのが寒天のが起源だと言われています。
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