そのままでも調理してもおいしく食べられるレタス。日々の献立の彩り役も買ってくれる万能野菜です。ところで、レタス、漢字で書けますか?ナスは茄子、ニンジンは人参、タマネギは玉葱・・・。しかし、レタスはいつもカタカナで書かれていますよね。そこで今回はレタスの漢字表記についてまとめてみました。
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目次
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レタスは漢字でどう書くの?
そもそもレタスはヨーロッパで昔から栽培されていた野菜で、日本に伝わったのは江戸時代末期だと言われています。茄子は奈良時代から日本に伝わっていたことを考えると、比較的新しい野菜と言えますね。(茎レタスは奈良時代に伝来していたと言われています。)レタスは和名を「ちさ」「ちしゃ」と言い、漢字では萵苣と書きます。
萵苣(ちしゃ)
「萵」は中国語で古代のどこかの国名を表していて、「苣」は葉っぱを意味しています。つまり「萵苣」は漢字の意味をそのまま取ると、「古代のどこかの国(萵)の葉っぱ」という意味です。萵苣は中国語読みではワキョと読まれるのですが、日本ではこの漢字をチサ・チシャと読みます。これはレタスを切ったときに出る粘り気のある白い液体を表す「乳草」が由来で、ちちくさ→ちさ(ちしゃ)と変化した読み方です。つまり、「古代のどこかの国(萵)の葉っぱ」という意味の漢字に「乳草」を表す「ちさ(ちしゃ)」という読み方をされたものが萵苣なのです。
ちなみにレタス(lettuce)の語源は牛乳を表すLacというラテン語からきているので、日本でもヨーロッパでもレタスの呼び名の由来は切ったときに出る白い液体から来ていることが共通しています。
厳密にはレタスではない
しかし萵苣は辞書によると下記のように記されています。
つまり、萵苣はレタスのことだけを指す言葉ではないのです。
サンチュやサラダ菜なども萵苣(ちしゃ)
サンチュは韓国名で、日本では「包菜」や「茎萵苣」、「掻き萵苣」などさまざまな呼び方がある野菜です。これも葉や茎を折ると粘り気のある白い液体が出てくることから、「乳草」→「ちさ」と呼ばれるようになりました。サラダ菜も同様です。
ちしゃと呼ばれる野菜が多いので、玉チシャ、葉チシャ、立ちチシャ、茎チシャ、掻きチシャ・・・などのように呼び分けをする場合もあります。ちなみにレタスの場合は玉チシャに分類されます。
厳密にいうとレタスの漢字表記はない
改めて、萵苣というのはレタスも含む、レタスに似た葉物野菜の総称です。そのため、厳密に言えばレタスだけを表す漢字はありません。青菜と書いてレタスと読ませることもあるようですが、それはあくまで当て字で正しいものではないので注意しましょう。
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ちなみに乳白色の液体の正体は・・・
レタスの名前の由来として日本でもヨーロッパでも共通している乳白色の液体の正体。実はこれはサポニン様物質と言われるものなのです。この中には「ラクツカニウム」というポリフェノールが含まれています。サポニンは肝臓や腎臓の働きを助けてくれる効果があり、ラクツカニウムはリラックス効果やイライラを抑える効果があるとても優秀な物質なのですが、この物質が酸化してしまうことで変色が起こってしまうのです。これを褐変と言います。しばらく放置していたレタスの茎や断面が赤っぽくなるのはこのせいですね。しかし先ほど述べたようにこれは悪い物質ではないので、赤くなったからと言って食べられないわけではありません。むしろ褐変した部分はカビが生えないとも言われているのです。
サポニン様物質にはラクチュコピクリンというポリフェノールの一種も含まれています。鎮静作用や睡眠作用と同時に苦み物質でもあるので、ラクチュコピクリンが多いとレタスなのに苦みを感じる場合があります。この物質は葉の部分よりも茎の部分に多く含まれるため、白い茎の部分を苦いと感じることが多いのです。
まとめ
今回はレタスの漢字表記についてまとめてみました。普段はずっとカタカナ表記なのであまり気にしたことはないかと思いますが、「レタスって漢字で書くと萵苣なんだよ。由来は~~」と、雑学としてネタになると思います。ぜひ自慢げに話してみてください!
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