果物は体にいいからいくらでも食べてもいい!と考えている人は少なくありません。確かに果物にはビタミンCなどの栄養素が豊富に含まれています。
しかし、果物に含まれる「果糖」は、摂り過ぎると体に悪影響を及ぼすことをご存じでしょうか。
- 果糖について詳しく知る
- 果糖が多く含まれている食べ物
- 果糖を過剰摂取するとどうなる?
今回は、こちらについて詳しく解説していきます。
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目次
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果糖とは?
食べ物に含まれている糖分はいくつかに分類することが出来ます。
単糖類
- グルコース(ブドウ糖)
- フルクトース(果糖)
- ガラクトース
二糖類
- サッカロース(ショ糖)
- マルトース(麦芽糖)
- ラクトース(乳糖)
その中でも、今回は果糖について解説していきましょう。
果糖とは
果糖とは果物に多く含まれている糖分のことを指します。果糖の特徴としては、天然に存在する糖分の中でも最も強い甘さを有している点です。
砂糖との違い
わたしたちが日常的に使用する頻度の高い砂糖は、別名ショ糖と呼ばれています。ショ糖の特徴は、2つの糖分が結合した糖分であることです。
具体的には、グルコース(ブドウ糖)とフルクトース(果糖)が結びあうことで砂糖になります。
そのため、砂糖の摂り過ぎは果糖の摂り過ぎと等しくなるため注意が必要です。
異性化糖とは
異性化糖という言葉をご存じでしょうか。食品関係の仕事に携わっていないとあまり聞きなれない言葉ですが、現在の日本では非常に重宝されている糖分の一つです。
異性化糖は、ブドウ糖と果糖を混合して製造する液体状の糖分のことで一般に流通されることはあまりありません。
また、食品添加物として様々な食品に使用されており食品の原材料表示欄には「果糖ブドウ糖液糖」と表記されることが多くなっています。
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果糖が多い食べ物
様々な食品に含まれている果糖ですが、その量は一定ではなく意外な食品に多く含まれていることもあります。
ここでは果糖や異性化糖が多く含まれている食品について解説します。
果糖を多く含む果物
数多く存在する果物の中でも、特に果糖が多く含まれているのは以下の種類です。
- ブドウ
- リンゴ
- 梨
また、これら以外にも缶詰のシロップ漬けの果物やレーズンやプルーンなどのドライフルーツにも果糖は多く含まれています。
中でも乾燥させることで栄養を凝縮して作るドライフルーツには、同じグラム数であっても生の果物よりも多くの果糖が含まれるため、食べ過ぎには注意が必要です。
異性化糖を多く含む食品
異性化糖が多く使用されている食品は主に以下の通りです。
- 清涼飲料水
- 惣菜パン
- 缶詰
- 乳製品
ここまで幅広い食品に使用されている理由の一つが、異性化糖が非常に低コストで製造することが出来るためです。
また、異性化糖は低温になるほど甘味を強く感じることが出来る特徴を持っていることから、シャーベットやアイスクリームなどの冷菓にも使用されることが多くなっています。
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果糖を摂りすぎるとどうなる?
摂りすぎのデメリット
果糖の過剰摂取は、体に様々な悪影響を及ぼす場合があります。
脂質異常症
血液中の脂質量が基準値から外れてしまった状態のことを指します。過剰摂取された糖分によって体内のLDLコレステロール(いわゆる悪玉コレステロール)と中性脂肪が増加することで、動脈硬化などの深刻な症状にも繋がります。
肥満
糖分の過剰摂取によって、体脂肪が過剰に蓄積した状態を指します。様々な生活習慣病を発症する前段階として体重の増加と伴って発症するため、定期的な体重測定などを行うことで自身の生活習慣を常に見直す必要があります。
果物のメリット
果糖が多く含まれる果物ですが、砂糖とは明確に異なるメリットも存在します。具体的には、果物から摂取できる果糖には血糖値が上がりにくいという特徴があります。
また、果物によっては多くの食物繊維を含んでいることもあり糖質の吸収も緩やかにしてくれると言うメリットもあるのです。
1日摂取量の目安
果糖の過剰摂取を防ぐことを考えた場合、1日あたりの果物の適切な摂取目安は以下の通りです。
果物種類 | 摂取量目安 |
みかん | 2個 |
りんご | 1/2個 |
バナナ | 1本 |
いちご | 10個 |
異性化糖に注意
私たちが日常的に食べている様々な食べ物に異性化糖は含まれています。一つ一つの食べ物に含まれる量が少なくても合算すると1日あたりかなりの量になることも考えられます。
食品を購入するときは、原材料表示をこまめにチェックすることで異性化糖が使用されているかどうかをチェックする習慣を付けておくとよいでしょう。
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まとめ
この記事をまとめると
- 果糖とは果物に多く含まれる糖分のことで、別名フルクトースとも呼ばれている
- 果糖の摂り過ぎは脂質異常症や肥満を誘発することがあるため注意が必要
- 果糖には血糖値の上昇を抑制する働きがあるため、果物から適量を摂取することは問題ない
- 異性化糖は、果糖とブドウ糖を混合して作り出す液状の糖分のことを指す
- 異性化糖は様々な食品に使用されているため、製品選択のため原材料表示をこまめにチェックするとよい
いかがだったでしょうか。
果物は体にいいという固定観念に縛られていると、思った以上に果糖を摂取してしまうこともあるでしょう。色々な食べ物をバランスよく食べることが、健康な体を保つためにはもっと大切になるのです。
この記事がみなさんの参考になれば幸いです。
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