手打ちうどんには「寝かせる時間」がありますが、寝かせすぎるとどんなデメリットがあるのでしょうか?季節ごとの寝かせる時間や、その理由について着目しました。今回は、
- うどんの生地を寝かせる理由
- 寝かせる時間の目安
- 寝かせすぎはどうなる?
- 日本のうどんの種類
これらのテーマについて紹介いたします。
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目次
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うどんを寝かせる理由は?
家庭で食べるうどんは冷凍ものも多いかと思いますが、本来手打ちうどんは『寝かせる』時間を設けます。うどん生地をよくこねた後、寝かせるのはなぜなのでしょうか?
うどんの生地を寝かせる理由は、水と粉のなじみを良くするため、生地に弾力をもたせてコシを出すためです。うどん生地には水と粉の他に塩を加えますが、寝かせることによって塩分がグルテンを引き締めるため、コシのある食感になります。
また、たんぱく質分解酵素の活性を抑えるので、生地が柔らかくだれてしまうのを防ぐためです。寝かせるのにはこれらの作用があるため、生地を時間は必須なのです。
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うどんを寝かせる時間
うどんの生地を寝かせる時間は、気温によって異なります。春や秋は1〜2時間、夏は1時間、そして冬は2〜3時間です。
- 春・秋: 1〜2時間
- 夏: 1時間
- 冬: 2〜3時間
このように季節によって時間を変えるのは、温度や湿度が異なるためです。そのため、うどん屋さんではその日の天気によっても寝かせる時間を変えています。
生地を寝かせる時間が短いと、完全に熟成しないので美味しくなりません。気温が高いと熟成速度は速く、低いとゆっくりになります。
うどん生地の寝かせすぎはどうなる?
うどん生地を寝かせる時間が短いと熟成が足りないですが、逆に寝かせすぎるとどうなるのでしょうか?
うっかり一晩寝かせてしまった!なんていう場合は、生地が固くなり伸ばせなくなることがほとんどです。味に変化が出ることは少ないものもも、コシが出なくなったり、乾燥してパサパサになるといったデメリットがあります。
失敗した時のリメイク法は?
うどん生地を寝かせすぎて固くなってしまった時は、うどん以外のものにアレンジするのも手です。失敗した時のリメイク法には、このようなものがあります。
- すいとん
- かりんとう
- もちもち焼き
- ちぢみ
うどん生地が失敗してしまった時は、豚汁に入れてすんとんのように食べたり、細くちぎって揚げかりんとうにしたり、ちぢみのように平たい生地にして焼いて食べると美味しく消費できます。
うどんの種類には何がある?
日本三大うどん
日本にはたくさんのうどんの種類がありますが、その中でも『日本三大うどん』と言われるのは”讃岐うどん”、”稲庭うどん”です。あと一つに関しては、群馬県の“水沢うどん”や長崎県の“五島うどん”と言われていますが、はっきりしていません。
讃岐うどんはうどんで有名な香川県のうどん、稲庭うどんは秋田県で手延べ製法で作られているうどんです。
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日本五大うどんとは?
日本三大うどんに続き、『日本五大うどん』と呼ばれる5種類のうどんがあります。それぞれの特徴について詳しく見てみましょう。
讃岐うどん
讃岐うどんは香川県を代表するうどんです。特徴は、太めの麺と強いコシ・食感です。噛っみごたえがしっかりしているので、固めが好みの方にオススメの種類です。
讃岐うどんの名前は、「讃岐地方」が由来となっています。この地域はお米が育ちにくいことから、小麦粉を原料とするうどんを主食として食べるようになりました。かつては生地を足で踏んで作っていましたが、現在では手で捏ねる手打ちが主流となっています。
稲庭うどん
稲庭うどんは秋田県の稲庭地区で作られるうどんです。この地域に住んでいた佐藤市兵衛という人が作り始めたのが起源と言われています。
稲庭うどんの特徴は、ツルツルした食感と喉越しです。手綯い(てない)という製法によって作られており、小巻した生地を2本の棒へ8の字に綾かけしていきます。棒にかけた生地を潰し延ばして乾燥させることで、平たい形のうどんに仕上がります。
水沢うどん
水沢うどんは、群馬県で作られているうどんの種類です。群馬県に存在する水澤寺の周辺で参拝客に作ったことが発祥で、強いコシと弾力が特徴です。
麺には透明感があり、冷やして食べるのが一般的です。元々は手打ち製法が主流でしたが、現在は機械化されているところがほとんどです。
五島うどん
五島うどんは、長崎県の五島列島で作られたうどんの種類です。五島列島では椿油が特産品として作られていますが、これを生地に含んでいることが特徴です。そのため、ツヤと滑らかな食感となります。
棒状の生地を2本の箸にかけて引き伸ばし束ねる、はたかけ作業を繰り返すことで細くコシの強い麺に仕上がります。
氷見うどん
氷見うどんは、富山県の氷見地方発祥のうどんの種類です。手延べ製法で作られていたもので、元々は石川県の輪島素麺という麺が起源と言われています。
麺はやや平たいのが特徴で、なめらかな食感のうどんです。手延べ製法が主流ですが中には足で踏んで作ることもあり、強いコシでモチモチとした食感のものもあります。
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まとめ
この記事をまとめると
- うどん生地を寝かせる理由は、熟成させてコシを出すため
- 寝かせる時間は季節や気温・湿度によって異なる
- 気温が高い方が熟成が早い
- 寝かせすぎるとコシが悪くなったり固くなって伸ばせなくなる
うどんの生地を寝かせる時間は、季節や時間によって変化を付ける必要があります。手打ちうどんを失敗してしまった時でも、すいとんなど他の料理にリメイクすることもできるので、アレンジして美味しく食べてみましょう。
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