乳児においてもっとも数が多いと言われているアレルギーが、実は「卵アレルギー」です。乳児期に食物アレルギーを発症するケースのうち、なんと50〜60パーセントが卵によるものと言われています。今回は、
- 卵アレルギーの原因
- 卵アレルギーの症状
- 大人のアレルギーの原因
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目次
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アレルギーの原因
「卵アレルギー」という言葉を聞いたことがあるという方は多いかと思います。しかし、なぜこのようなアレルギーは起こってしまうのでしょうか?その原因は一体なんなのでしょうか?以下に説明させていただきます。
オボアルブミン
鶏卵のアレルゲンの多くは、実は卵白に含まれる「オボアルブミン」と「オボムコイド」というタンパク質によるものです。この2つのうち、オボアルブミンは加熱するとタンパク質の構造が変化してアレルゲンではなくなると言われています。そのため、鶏卵アレルギーでも主にオボアルブミンがアレルギーの原因である場合は、卵を加熱をすれば食べられるということがあるのです。しかし、加熱した鶏卵で症状が出なくても半熟卵や生卵ではオボアルブミンの性質の変化が十分ではないですよね。そのため、マヨネーズやカスタードクリーム・アイスクリームやマシュマロなどに使われている鶏卵は十分に加熱されていないので、加熱した卵が食べられるようになった場合でも、これらの食品には引き続き気をつける必要があります。
オボムコイド
卵アレルギーの原因である2つめは、「オボムコイド」というたんぱく質です。主に卵白に含まれており、卵黄には殆ど含まれていません。そのため20分以上加熱したゆで卵をすぐに剥いて取り出した卵黄の場合は食べても大丈夫な場合があります。卵アレルギーが軽症であれば、このように充分に加熱したゆで卵の卵黄を少量から摂取することも可能です。「経口面免疫寛容」と言って、少しづつ食べていくことで体が受け入れて症状が出にくくなってくることもあります。そのため完全過ぎる除去は、その食品に慣れる機会を奪ってしまうことになります。完全すぎる除去を行うことで、その食品に対する過敏性を高めてしまう可能性もあるこです。かといって、慣れさせるためとはいえ一度に増量したり、加熱時間を減らしたりすると強いアレルギー症状が出る危険性もありますので、慣れさせる場合には必ず医師と相談しながら少しづつ摂取を進めて行くようにしましょう。
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卵アレルギーの症状
卵は他の食材と違い、加熱することでアレルギー物質が低下することがわかりましたね。しかし、加熱したからといって100パーセント安全なわけではありません。ここからは、卵アレルギーの症状について記載させていただきます。
腹痛や嘔吐
卵を食べて数時間後に、赤ちゃんが胃腸炎を起こして吐いてしまうこ
意識障害や頭痛
頭痛や、ひどい場合には意識障害が起こってしまうこともあり得ます。
蒼白や血圧低下
蒼白や、アレルギーによる血圧低下などのショック症状が見られることもあります。
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大人の卵アレルギーは治る?
卵アレルギーは多くの場合、新生児~年長くらいまでの子供に多くみられるアレルギーです。小さい子供はまだ消化器の発達が未熟なため、抗原が簡単に腸の粘膜を通過して卵白に異常に反応してしまうことがあるのです。そのため小学生~中学生くらいになり、消化器官が発達してくれば、様子を見ながら少しずつ卵を食べさせることで卵アレルギーわ、克服できる子も多いのです。
まずは現状把握の検査を
赤ちゃんの頃の卵アレルギーは、大きくなるにつれて軽くなることがあります。3歳で4割、6歳で8割のお子さんが卵を問題なく食べられるようになると言われています。そのため、例え検査値が陽性でもこのぐらいの年齢になったら病院で経口負荷試験をしてみることをおすすめします。
腸内環境を見直す
食物アレルギーの原因には、実は腸内の環境が大きく関係しています。それというのも、私たちの腸の中には100兆個もの腸内細菌が存在していると言われています。これらの細菌たちには、食べたものをきちんと消化・吸収させる重要なはたらきがあると言われています。このように腸内細菌が正しくはたらくことで、小腸の中の粘膜がバリアーの役割となり、腸から不要なものが体の中に入ってこないようになっているのです。しかし、腸内細菌はストレスなどが原因でバランスが崩れてしまうことがあります。腸内環境が乱れてしまうと、腸の粘膜と粘膜の間に穴が開いてしまうことがあります。このような状態になってしまうと、まだ十分に分解されていない物質が血液中に漏れてしまい、そのことを身体が「異常事態」と判断してアレルギー反応を起こしてしまうのです。そのため、逆に言えば腸内環境のバランスを取ることで食物アレルギーが改善できる可能性があるということになります。
生活習慣や食事を見直す
大人の食物アレルギーは、毎日のように食べるものが原因になる場合があります。そのため、当たり前のように毎日口にするものには注意が必要になります。また、ストレスの多い生活を続けていると免疫力が下がってしまい、アレルギーを引き起こす原因になることもあります。
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まとめ
この記事をまとめると
- 卵アレルギーの原因は、オボアルブミンとオボムコイドによるもの。
- 卵アレルギーの症状には、腹痛や嘔吐・意識障害や頭痛・蒼白や血圧低下などがある。
- 大人のアレルギーの原因には、腸内環境の乱れや生活習慣・ストレスなどがある。