すだち・かぼす・シークワーサー、これらをイメージしていると口の中が酸っぱく感じ、唾液が出てくるのは私だけではないでしょう。理由は、過去に食べた記憶(味覚)を覚えていることによる反射行動によって、酸っぱいイメージが唾液を促すのだそうです。
すだちやかぼす、シークワーサーや柚子、どれも酸っぱい柑橘類ですが、それぞれの違いを説明することはできますか?
- すだち・かぼす・ゆずの違いとは
- シークワーサーとライムは同じもの?
- それぞれの使い方
同じではないけれど、同じように感じてしまうものばかりなので、それぞれの違いを紹介していきます。
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目次
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すだち・かぼす・ゆずの違い
すだち・かぼす・ゆず、どれも柑橘系ですが、それぞれの違いについて紹介します。
大きさの比較
大きさの違いは
すだち→ゆず→かぼす
の順で大きくなります。
すだちがゴルフボール、かぼすがテニスボールほどの大きさになり、その中間がゆずです。すだちとかぼすは緑色(色の濃淡はありますが)、ゆずは橙~黄のイメージがありますが、青ゆずなどもあるので、3つを一緒に揃えてしまうと分からないかもしれません。
すだちの特徴
すだちは徳島県の特産品です。生産量は徳島県だけで全国生産量の97%を占めており、全国で販売されているすだちは「ほぼ徳島県産」となります。
ゴルフボール大とそのサイズは小さいですが、クセのない酸味と強い香りが特徴です。苦味が少ないため、松茸やさんまなどの強い香りがする食材とも合わせやすいです。すだちの皮には、ポリフェノールの1種となる「スダチチン」が含まれています。体重増加の抑制や、糖・脂質代謝改善などへの効果が期待できます。
かぼすの特徴
かぼすは大分県の特産品で、日本一の収穫量を誇ります。かぼすも実が熟せは黄色になりますが、青玉(緑色)の方が香りが豊かなため、その収穫期は青い実が取れる8~10月です。
テニスボール大の大きさのため、果汁がたくさん取れ、焼き魚などに使うだけではなく、ドレッシングやポン酢などにも使われています。すだちやゆずに比べてクエン酸が多く含まれていますが、甘みも多く含まれているため、甘みと酸味が程よく調和した柔らかな味わいです。
ゆずの特徴
ゆず(青ゆず)は、夏場に収穫されます。冬に出回るゆず(黄ゆず)とは異なり、種が多く酸味と苦味が強い独特な味がします。柚子の皮は特有の香り成分(ユズノン)が含まれているので、料理の香り付けには最適です。
柚子胡椒に使われる柚子は青ゆずが多いので、青唐辛子の香りなどにも負けないくらいゆずの香りが強いのがお分かりになるでしょう。
シークヮーサー・ライムは違う?
すだち・かぼす・ゆずと似ている青い実の柑橘系として、シークワーサーとライムも思い浮かぶはずです。それぞれの特徴を紹介します。
シークヮーサーの特徴
シークワーサーは和名を「ヒラミレモン」といいます。その大きさは3~4cmほどなので、すだちと同じくらいのサイズです。未熟な青い状態の実を収穫するため、そのほとんどが緑色の青い実になります。
レモンという和名が付いているので、その味はレモンような酸味があり、料理の酸味付けやジュースなどに使われています。
ライムの特徴
ライムはミカン科の柑橘で、レモンやゆずなどと同じ仲間です。そのままで食べるよりは、香りづけや薬味などに使われています。
日本で流通されているライムのほとんどが輸入されており、カリフォルニアやメキシコ産が多いですが、日本でも愛媛県・香川県などで栽培されています。種が多めで果汁も多く、風味がよいのが特徴です。
それぞれの使い道
紹介した5つはどのような使い方が良いのでしょうか?
すだちの使い道
すだちは酸味が強く生食には向かない「香酸柑橘(こうさんかんきつ)」いわれています。これは他の4つにも共通していて、生食は酸っぱくて無理です。生食には向きませんが、皮を削ったり果汁を絞ったりして、調味料代わりに使います。
焼き魚やキノコ類、お吸い物などに使ったり、醤油と合わせて鍋料理に使うポン酢にすることも可能です。
かぼすの使い道
かぼすはレモンほどの酸味はなく、控えめな酸味なので酸っぱいものが苦手な人にも向いています。焼き魚やキノコ類などにかけるのもおすすめですが、風味と味を生かしてかぼすポン酢もおすすめです。
酸味が控えめなので、ポン酢を酢かったおひたしや酢のものもおいしいです。から揚げなどに使うレモンの代わりにカボスを使うと、香りも良く酸味もほどほどになるので食欲がすすみます。
ゆずの使い道
ゆずの場合は、他の柑橘よりも使い道の幅が広く、和食に良く合います。ゆず胡椒、ゆず味噌、薬味につけ汁、さわやかな酸味がいろいろな料理に合うのでおすすめです。
ゆずの場合はマーマレードのような「ゆずジャム」を作ることが可能です。浅漬けなどに皮を入れて香り付けするのも良いでしょう。
ライムの使い道
ライムというと、カクテルやドリンクを思い浮かべる人も多いでしょう。ジンライム・モヒート、ライムジュースなどに使われており、さわやかな香りが飲みやすいです。
ライムはエスニック料理などとの相性も抜群で、ライム果汁とナンプラーなどを合わせたドレッシングで作るサラダや、ライム果汁をベースに作られたライムソースなどがあります。
シークヮーサーの使い道
シークワーサーというと沖縄料理をイメージする人も多いはずです。沖縄土産などでシークワーサー果汁なども販売されているので、お水やお酒などで割って飲んでいる人もいるでしょう。酸味を活かしたシークワーサードレッシングや、ポン酢のように使うこともおすすめです。
まとめ
すだち・かぼす・ゆず・ライム・シークワーサーについて紹介しました。
この記事をまとめると
- すだち・かぼす・ゆずの違いは、大きさと酸味
- シークワーサーとライムはは異なるものであるが、どちらも風味付けなどに最適
- 「香酸味柑橘(こうさんかんきつ)」なので生食には向かないが、香づけやぽんずなどに向いている
それぞれの香りや酸味などの特徴を生かして、いろいろな料理に使ってみましょう。今まで使ったことのない料理に使うことで、新たなおいしさに気づくかもしれません。