カリウムはあらゆる細胞の正常な活動の手助けをしており、生命維持に欠かせない栄養素です。
別ページで紹介したナトリウムと作用し合って健康維持に役立つことが知られています。
カリウムの働きや含まれる食品についてご紹介します。
目次
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カリウムってどんな栄養素?
化学記号 | Ka |
体内分布 | 全ての細胞内 |
機能 | ・細胞の浸透圧の調節 ・細胞内の酵素反応をサポート |
摂り過ぎると | ・高カリウム血症 |
不足すると | ・脱力感 ・食欲不振 |
食べ物 | 大豆、いんげん豆、里芋、さつまいも、やまといも、刻み昆布、干しひじき、おぼろこんぶ、アボカド、カツオなど |
カリウムの1日の摂取基準(mg/日)
性別 | 男性 | 女性 | ||
年齢等 | 目安量 | 目標量 | 目安量 | 目標量 |
0~5カ月 | 400 | ー | 400 | ー |
6~11カ月 | 700 | ー | 700 | ー |
1~2歳 | 900 | ー | 800 | ー |
3~5歳 | 1100 | ー | 1000 | ー |
6~7歳 | 1300 | 1800以上 | 1200 | 1800以上 |
8~9歳 | 1600 | 2000以上 | 1500 | 2000以上 |
10~11歳 | 1900 | 2200以上 | 1800 | 2000以上 |
12~14歳 | 2400 | 2600以上 | 2200 | 2400以上 |
15~17歳 | 2800 | 3000以上 | 2100 | 2600以上 |
18~29歳 | 2500 | 3000以上 | 2000 | 2600以上 |
30~49歳 | 2500 | 3000以上 | 2000 | 2600以上 |
50~69歳 | 2500 | 3000以上 | 2000 | 2600以上 |
70歳以上 | 2500 | 3000以上 | 2000 | 2600以上 |
カリウムの機能・効果
カリウムの働き
ナトリウムと共に浸透圧の維持を行う
体内に含まれるカリウムの量は体重の約0.2%で、その多くは細胞内に含まれています。
細胞外液に多いナトリウムと作用し合いながら、細胞の浸透圧を維持したり、水分を保持したりしています。
酵素の働きをサポートする
カリウムには細胞内の酵素反応を調節する働きがあります。
エネルギー代謝をスムーズに行わせ、細胞が正常に活動する環境作りを行っています。
高血圧症の進行を抑える
カリウムにはナトリウムが腎臓で再吸収されているのを抑制し、尿への排泄を促す働きがあることから、血圧を下げる作用があるとして高血圧予防に有効と考えられています。
過剰摂取するとどうなる
排泄生涯があると高カリウム血症に
カリウムは仮に摂り過ぎたとしても尿中に排泄されるので普通の食事で過剰摂取になることはありません。
ただし、腎臓の機能が低下し、尿の排泄が困難になると高カリウム血症を起こす場合があります。
不足するとどうなる
カリウムは野菜やイモ類などの植物性食品を始めとする様々な食品に含まれているため、普段の食事で不足することはありません。
しかし、下痢や嘔吐、あるいは利尿剤を多く服用し、カリウム排泄量が増えるとカリウムが不足し、脱力感や食欲不振といった欠乏状態に陥る場合があります。
カリウムを多く含む食べ物
カリウムは大豆、いんげん豆、里いも、さつまいも、やまといも、刻みこんぶ、干しひじき、おぼろこんぶ、アボカド、カツオなどに多く含まれています。
ナトリウムが多く含まれる食材×カリウムが多く含まれる食材
ナトリウムを摂る際はカリウムと一緒に摂らないと高血圧や胃がんのリスクが高まります。
カリウムが多く含まれる食材を摂ると体内の余分なナトリウムが体外に排出されます。
汁まで食べることができる調理法がおすすめ
カリウムは水溶性のため、汁まで丸ごと摂ることができるメニューがおすすめです。
サラダで食べるか、みそ汁やスープなど煮汁ごと食べることができる料理にするとカリウムを効率良く摂取することができます。
まとめ
カリウムは体内の浸透圧の調整や酵素の働きを助けるために重要な栄養素です。
カリウムは体内の余分なナトリウムを体外の排出する働きがあるため、塩分の多いものを食べるときはカリウムは多く含まれる食材と一緒に摂ることがおすすめです。
カリウムは水溶性のため、調理の際は汁ごと摂れる料理にするなど効率良く摂れるよう工夫しましょう。