新玉ねぎは通常の玉ねぎより辛みが少ないものですが、生でサラダとして食べる時は辛みが気になることもあります。辛みを取るには、どんな方法が一番効果的なのでしょうか?今回は、
- 新玉ねぎの辛味の原因
- 辛みを取る対処法は?
- どうしても辛い時のアレンジ方法
これらのテーマについて紹介いたします。
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目次
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新玉ねぎとは?
新玉ねぎは、一般的な玉ねぎを早めに収穫し乾燥させずに出荷した玉ねぎです。通常、玉ねぎは収穫後に乾燥期間を経て出荷されます。新玉ねぎはその工程がないため、玉ねぎに水分が含まれた状態です。
新玉ねぎの味には甘みがあり、みずみずしいのが特徴です。また、肉質は柔らかく、サラダ玉ねぎのように辛味もあまりありません。
新玉ねぎの旬は、3月〜4月の春の時期
“新玉ねぎはなぜ春だけなの?”と言われることがありますが、この時期が早採りするのに一番最適な時期だからです。
栄養素に違いはある?
サラダ玉ねぎと新玉ねぎは品種が異なりますが、栄養成分に大きな違いはありません。たまねぎの香りと辛みやツンとした香りの原因は硫化アリルという成分で、ビタミンBを吸収しやすくする働きがあります。腸内環境を整える作用のある食物繊維やオリゴ糖も豊富で便秘解消効果も期待できます。また、体内の塩分調節を行い利尿作用を持つカリウムも多く、むくみ改善や冷え性改善が期待できます。
- 硫化アリル:硫化アリルは、抗酸化作用や抗がん作用があるにんにくやねぎ類のツンとする香り成分です。抗菌作用も持ち体内に入った細菌の駆除効果だけではなく、血中のコレステロールの低下や肝臓の解毒補助を担う栄養素です。
- ビタミンB1:ビタミンB1は、人間の代謝に関わるビタミンで、炭水化物を糖に分解し、エネルギーを作り出す経路の最初を担います。食べた糖質全般を燃焼させる工程に関わるため、不足すると疲れやすくなります。また脳の神経伝達物質にも関わり、集中力を増やすや手足の痺れにくくすると言った働きがあります。
- オリゴ糖:オリゴ糖は、複数のブドウ糖、果糖といった単糖類が結合して鎖になった状態のものです。体内に入ってから酵素で分解されるため、血糖値の急激な上昇を抑えることが知られています。虫歯にもなりにくく、腸内環境を整える働きも持っています。
- カリウム:カリウムは、細胞の水分量及び、体内の水分の排出に関わるミネラルで、細胞の中に主に存在しています。ナトリウムとセットで、体内の水分量を調整し、体内にある過剰な水分の排出を促進させます。むくみや冷え性と言った不調の改善効果があります。
これらの栄養素により、血液サラサラ効果や血圧を下げる効果、動脈硬化予防、心筋梗塞や脳梗塞といった生活習慣病予防にもなります。
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新玉ねぎの辛味の原因は?
新玉ねぎをカットした時に感じる辛みの原因は、硫化アリルという成分です。これが細胞の中に含まれており、切ることによって細胞が壊れ、中にある硫化アリルが揮発して空気中に流れ出ます。
これが目に入ることで涙が出る原因になったり、食べた時の辛みやえぐみの原因になっているのですが、体に良い成分でもあります。
硫化アリルの効果
硫化アリルは、消化液の分泌を助けて食欲を増進する作用や、血液をサラサラにして血栓を予防する効果があります。そして、血液はサラサラに保たれることで動脈硬化や脳梗塞といった大きな病気予防にもなります。
また、強い抗酸化作用があるため体のサビと闘う力があるため、アンチエイジングにも効果的な成分なのです。
そして、ビタミンB1の吸収力をアップさせる働きもあるので、疲労回復や免疫力アップにも繋がります。
硫化アリルは水溶性成分なので水にさらしたり煮ることで成分が溶け出してしまうので、生で食べる時に一番含まれているため辛味を感じやすいというわけです。
- 血液サラサラ
- 免疫力の向上
- 疲労回復
- 動脈硬化・脳梗塞予防
新玉ねぎの辛味を取る方法
では、たまねぎ特有の臭みやえぐみを取るにはどのような下処理が必要なのでしょうか?
水にさらす
購入したたまねぎがどうしても辛い!そんな時は「水に5〜10分ほど浸す」ことで辛味を抜くことができます。
硫化アリルは水溶性成分で水に入れると成分が外に溶け出す性質があるので、水に入れておくことで辛味成分が溶け出して食べやすくなるのです。
生で食べる時は下処理として水に浸けるのがオススメですよ。辛みや苦味、えぐみが抜けて生でも食べられる味に変化するので、カットした後に水の中に入れておくようにしましょう。
注意点
硫化アリルは水に溶けやすいので水にひたしておくことで抜け出て、辛みがなくなるのですが、たまねぎに含まれている体にとって有効な成分も流れ出てしまう原因にもなるのです。
玉ねぎには五大栄養素(タンパク質・炭水化物・脂質・ビタミン・ミネラル)はあまり含まれていないのですが、玉ねぎ特有の栄養成分が豊富に含まれているので、それらも失うことになってしまいます。
硫化アリルと同じように血液をサラサラに保つ効果のある「ケルセチン」、筋肉量を増やして強度を高める効果のある「テストステロン」など、玉ねぎには一風変わった聞きなれない栄養素が含まれています。
できるだけ辛みを取りつつこのような必要な栄養素を残すには、長くても10分ほどで水から引き上げることが必要です。料理に使うまでできるだけ長く水につけておく方も多いかもしれませんが、せっかくの玉ねぎの栄養素が無くなってしまいますので、10分ほどで水を切るようにしましょう。
長時間水にさらすと必要な栄養成分まで流れてしまう!
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調理後の辛い玉ねぎサラダのアレンジ方法
工夫して調理したけれど、まだ辛かった!そんな時に便利なアレンジ方法をご紹介。辛くて食べられなさそうな玉ねぎサラダは、こんな風にアレンジして消費しましょう。
- 茹でてオニオンスープに
- カレーに入れて
- レンチンしてタルタルソースに
アレンジ方法はたくさんありますが、辛味を取る一番の方法はしっかり加熱することです。スープやカレーなどにして煮込んだり、レンジでチンしてタルタルソースに入れることで消費できるので、やっぱり辛かった!という時には試してみてください。
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まとめ
この記事をまとめると
- 新玉ねぎの辛味の原因は硫化アリルという成分によるもの
- 硫化アリルには血液サラサラ効果や動脈硬化予防効果などがある
- 辛味を取る方法はカット後に水に10分ほどさらすこと
- さらす時間が長いと必要な栄養まで流れてしまうので注意!
新玉ねぎは通常の玉ねぎより甘みがありますが、辛味はゼロではありません。水にさらすことで辛味成分を取ることができるので、生のままサラダとして食べる時はお試しください。
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