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お盆のお供え物はやっぱり落雁が一般的?
お盆の時期になると、里帰りする際の実家や、本家、親戚の家など、お供えをどのようにしたらよいか、迷う方もいらっしゃると思います。
特に、お供えの習慣があまりなかった家から嫁いだ方や、自分とご主人の出身地が離れている方は、失礼があってはいけないとかなり悩まれることでしょう。
お供えは、お盆に限ったことではなく、基本的には先祖や故人へのお供えですので、故人が喜ぶものを用意します。
しかし、暑い時期に常温でお供えしておきますので、なまものや痛みやすいものは避けます。
…となると、やっぱりどの地域でも落雁がいい?となってしまいます。
昔、手に入りにくい砂糖と、お米の粉を使って作られた落雁は、高級菓子として身分の高い人のものと言われています。そのため、仏壇には良いものをお供えしようという考えから、お盆などでお供えされるようになったそうです。
和菓子専門店で丁寧に作られた落雁は、現代の菓子にはなかなか見られない、やさしい甘さと上品な食感で本当においしいのですが、お盆の時期にスーパーなどで売られている“お供え用”の落雁(らしきもの)は、本来の“落雁風”に見せるために、砂糖が着色されているだけのものも多く、実際のところ評価がいまひとつですね。
落雁でないと失礼ということはありませんので、現代のお供えでは他のものであっても良いと思います。
お盆などに仏壇へ落雁を飾る理由とは
お米の粉と砂糖をふんだんに使った落雁は昔は身分の高い人でなければ口にできない贅沢なお菓子だったのです。ですから最上のものをお供えするという昔の名残であると思われます。
昔は成田山や神社などで祈祷をお願いすると、御札と共にお供物と書かれた包みに紅白の落雁が入ったものを下されました。
それを細かく割って家族で分けていただいたものです。仏教に限らず神様へも供えます。昭和天皇の大喪の礼の際にも三方に積み上げられた落雁がありました。
引用:http://chiebukuro.yahoo.co.jp/
落雁の形・果物の意味
砂糖がほとんど存在しなかった時代に
甘いものである果物が供えられました。
落雁の形を果物にするのは
お盆などの暑い時期でも日持ちする
という意味があるとのこと。
落雁の形・蓮の花の意味
蓮の花の形も人気のある落雁です。
蓮の花は極楽浄土の代表のような花で、
格上・最上の花であることから今では使われています。
ゼリーや水ようかん等、最近のおすすめは?
落雁でなくても、故人が好きだったものをお供えしたらよいのですが、お盆期間中にずっとお供えをしておき、実際には終わってからそこの家の人か、訪れた人で分けたりしますので、それを配慮したものがよいでしょう。
ポイントは
・常温で日持ちがする
・個包装されている
・老若男女、偏った好みがなさそうなもの
例として
・ゼリー
・水ようかん
・クッキー
・焼き菓子(マドレーヌやパウンドケーキなど)
・まんじゅう
などがよいでしょう。お菓子以外ではどんなものがいいの?お金は?
お菓子ばかりだと、似たようなものがいっぱいお供えされて、食べきれない…という可能もあります。
お菓子以外では、
・果物
・缶詰め(ジュースやフルーツなど)
・海苔
・コーヒー
・佃煮系
・お線香
・お花
などがあげられます。果物もよくお供えされますが、暑い中常温で置いたままでも痛みにくいもを選びます。日に日に熟して、匂いが出てきたり、一部分からだんだん痛んで来たり…では、そこの家の人がこまめに交換したり、ヤキモキしながらのお盆になってしまいますので、ちょっとした配慮があるといいですね。
夏みかんやりんごは比較的“丈夫”な果物ですので、お供えに向いています。一方、バナナやぶどうは熟したり、痛みかけで匂いが出ることが多く、虫がよってくる可能性も。
一見お供えに使われそうなイメージではありますが、その点で避けた方がよさそうです。
一両日中に食べないといけないような食品もNG。人がたくさん集まってくる場合はいいですが、、肉や魚系は“殺生”を連想させるのでタブーとされています。
一方で、食べ物ではなくお金をお供えするのは、失礼にはあたりません。
その場合も、3~5000円を目安にお供えを選ぶのであれば、それと同額くらいを包むのが良いでしょう。不祝儀袋の表書きには“御仏前”や“御供物”と書きます。名前を記載するのを忘れないようにしましょう。
まとめ
お盆のお供えには、昔から落雁が盆菓子として定番でしたが、最近では他のお菓子や果物、お線香、さらにはお金でも構いません。
ただ、仏様関連の慣習は、地域や宗教によって本当にマチマチです。率直に聞いてしまう…ということが一番確実のようですね。