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皇帝ダリアってどんな花?
ダリア界の王様とも呼ばれる皇帝ダリアの基本情報
「皇帝ダリア」という花をご存じですか?
皇帝ダリアは、キク科の植物でダリア属、メキシコを原産国とする球根植物です。
通常のダリアは伸びても草丈1mほどですが、皇帝ダリアは3m〜4m、高ければ5mくらいまで成長し、堂々たる存在感があります。
茎も太くて、周囲の植物よりはるかに高い位置につけた花姿は凛と美しく、そのため「ダリア界の王様」とも呼ばれています。
秋の空に目立つ大きなピンクの花を咲かせる皇帝ダリア。
葉は15cm〜20cmくらいです。
短日性植物であるため、日が短い時期になると花が咲きます。
開花期は11月下旬頃です。
一方、近くに街頭や家の灯りなど、明るいものがあると、それを太陽の光と勘違いしてしまい、なかなか咲かなくなってしまいます。
夜なのに玄関のライトが当たっているなど、太陽以外の光を浴びることがないように、気にかけないといけません。
また、寒さにとても弱いので、霜に触れたりしないように注意します。
5度を下回ると球根が始め、成長しなくなってしまいます。
温暖な地域に向いている植物です。
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皇帝ダリアの鉢植え方法
皇帝ダリアの鉢植えにはちょっと工夫が必要。
皇帝ダリアの鉢植え方法は、好きな時に種をまいて、日に当てて水をやる…というものとはちょっと違います。
<皇帝ダリアの苗を植える時期>
3月〜5月頃です。<皇帝ダリアの種?球根?苗?>
挿し木から育てた苗でもOK。種から球根にするまでは数年かかりますので、ちょっと楽しみが遠のいてしまいます。
それはそれでじっくりと育てていき、皇帝ダリアの花を早く見たいのであれば、苗か挿し木から育てましょう。
<皇帝ダリアを植える場所>
5mくらいの高さまで成長しますので、本来は鉢植えよりも地植えに向いています。
但し、住宅環境などにより。鉢植えになる場合は、直径30cm以上の鉢に入れて育てることをおすすめします。
底に、鉢底ネットと石を敷き、その上に用意した土(※下で説明)を半分くらいの高さまで入れます。
中央に苗(球根)を置き、残りの土を入れます。
この時、あらかじめ1.5m程の支柱を立てておくとよいでしょう。
後から挿すと、出て来た芽を傷つけてしまう恐れがあります。
<皇帝ダリアの水やり>
土の表面が乾いてきたら、たっぷりと水を与えます。目安は、夏で朝晩の1日2回です。
この時、鉢の受け皿は置かず、鉢の底から水が流れ出るようにします。
これは、皇帝ダリアが常に土が湿った状態であることを嫌うからです。
もともとメキシコ原産の植物であるので、過湿には弱いです。
鉢底に水が常に溜まっている状況が続くと、根腐れを起こしてしまう可能性がありますので、水のやり過ぎには注意が必要です。
<皇帝ダリアにはどのくらい日光が必要?>
日光を必要とするため、日差しが午後まで障害物なくきちんと当たるところを選んで鉢を置いてください。
寒さに弱いので、寒い時期には夜は室内に入れる方がよいでしょう。
しかし、その時玄関や部屋の灯りが当たらないように注意します。
日光と勘違いし、成育リズムに悪影響を及ぼしてしまうからです。
皇帝ダリアの栽培に最適な土作り
皇帝ダリアを鉢植えする前に土の用意が必要です。
<おすすめの比率>
中粒の赤玉土5:腐葉土3:ピートモス(酸度調整済のもの)2の割合腐葉土は、枯れ葉や落ち葉などの分解されたものです。特に腐葉土は保水性や水ハケがよく、アミノ酸のような栄養分を多く含んでいます。
<肥料>
緩効性化成肥を月1回、または液肥を月3回与えます。
皇帝ダリアにつく害虫と病気
皇帝ダリアは病気に強いが外注には要注意
皇帝ダリアは、非常に成育旺盛な植物で病気にもとても強いですので、それほど病気の心配もありません。
しかし、害虫には要注意。病気についても念のためご紹介しておきますね。
皇帝ダリアにつく害虫<ヨトウムシ(夜盗虫)>
ヨトウムシは、ガの幼虫で、その名の通り昼間は土の中に隠れていますが、夜になると出てきて新芽や葉を食べてしまいます。夜に見回って、見つけたら駆除するしかありません。
6月から10月にかけて発生し、新芽などを荒らしていきますが、大きな葉はあまり食べませんので、小さい若葉をよく観察して捕殺し、大発生を防ぎます。
初期には殺虫剤を散布し、徹底的に寄り付かないようにする手もあります。
皇帝ダリアの病気<うどんこ病>
うどんこ病は、ダリア全般に多くみられる病気です。
真夏を除き5~10月頃に発生します。
病葉が見つかったら、いち早くすべて摘み取り、スプレータイプの殺菌剤を散布してください。
皇帝ダリアの病気<灰色かび病>
灰色カビ病は、梅雨時期、秋口、初冬に発生しやすく、枯れ葉を放置するなどして風通しが悪くなったりするとすると、かかりやすくなる病気です。こまめなお手入れが予防となります。
皇帝ダリアの病気<モザイク病>
モザイク病は、塊根内に潜伏したウイルスによって増殖します。初期症状としては、葉の黄化や縮れが見られ、進行するにつれ、花が奇形になったり株全体がやせてしまったりします。
今のところ特効薬がないため、発病した株はすぐに引き抜き、処分します。
アブラムシが媒体となりますので、徹底して駆除をしてください。
皇帝ダリアの理想の植え付け時期と場所について
皇帝ダリアの植え付けで、一番良い時期は3月とされています。順調に成育すれば、ぐんぐん伸びて11月には5〜6mの高い位置で美しい花を咲かせます。
鉢や土、肥料などは購入することにより用意できますが、肝心なのは植える場所の環境ですね。
秋口から冷え込みがきつい寒冷地には向かない植物です。
また、日中は日光にきちんと当たり、夜は街灯やベランダの灯りなどが当たらないところ、そしてぐんぐん伸びることができる場所、これが理想です。
ちょっと手間がかかる皇帝ダリアですが、育て甲斐がありそうです。
圧倒的な存在感の美しい花が咲くことを楽しみに、育ててみてはいかがでしょうか?