じゃがいもを食べたことによる食中毒があることを知っていますか?食中毒といえば生の魚介類というイメージがありますが、実はじゃがいもにも食中毒があり、その症状は複数あります。
私は「芽には毒があるから取るように」と、子どもの頃家庭科の授業で言われていた記憶があります。当時は実際の症状や原因など全く理解していませんでしたが、いざ知ってみると食べてはけないことに納得しました。
今回は、じゃがいもによる食中毒とその症状・万が一なってしまった時の対処法についてご紹介します。
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目次
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じゃがいもの食中毒とは
では、じゃがいもによる食中毒の元はなんなのでしょうか。その原因はソラニンという成分にありました。
原因「ソラニン」
ソラニンという言葉は聞いたことがありますか?映画のタイトルにもあるこの「ソラニン」ですが、天然毒素の一つでじゃがいもの芽や緑色になった部分に含まれます。
じゃがいもの可食部分には、100gあたり7.5mgのソラニンが含まれており、体重50kgの人が50mgを摂取すると症状が出る可能性があると一般的に言われています。
4月5月は新芽が出るので要注意
ソラニンは外敵から食べられないための自衛成分であるという説があるのですが、芽に多く含まれていますので必ず芽は取るようにしてください。とくに4月5月は新芽が出る季節ですので要注意です。
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注意すべきじゃがいもの状態
では、家でじゃがいもを調理する際にどんなことに気をつければ良いのでしょうか?4つの注意点を挙げてみてみましょう。
芽が出ている
先ほどもお話しましたが、芽にはソラニンが多く含まれていますので芽が出ていないかどうかチェックするようにしましょう。小さな芽がプチプチと凸凹に隠れるように付いていることもありますので目を凝らして探してみてください。
芯が固い
じゃがいもを切ろうしたら芯である真ん中が硬い、という経験をしたことはありませんか?包丁が通りにくいような感覚、これも要注意サインです。
皮が変色している
じゃがいもの皮は通常薄茶色をしていますが、日に当たりすぎたじゃがいもは皮が緑色に変色する場合があります。
これはクロロフィル色素という成分によるものなのですが、緑色に変色した皮にもソラニンが含まれていますので、必ず取るようにしましょう。
育っていない
こちらは意外と思われるかもしれませんが、未熟で小ぶりのじゃがいもにもソラニンが多く含まれていることがあります。
小ぶりとは2〜3cmほどのじゃがいものことを指しますが、170℃以上で調理するとソラニンが軽減するとも言われています。家庭菜園などでは、小さなじゃがいもを収穫することもあるかと思いますので気をつけて下さい。
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食中毒の主な5つの症状
ソラニンを過剰に摂取するとどのような症状が現れるのでしょうか?主な食中毒の例を5つみてみましょう。
腹痛
ソラニンによる食中毒の一つに腹痛があります。食後20分後からでも現れる症状の一つで、過去に学校の給食のじゃがいもによる食中毒が起きた際、多くの子どもたちが腹痛を訴えました。
下痢
ソラニンは下痢など消化器系にも影響を及ぼします。生牡蛎などの生ものを食べてお腹を下した経験はありませんか?
これと同じで体が毒が入ってきたことを察知すると、排出しようとするため下痢が起きてしまうのです。
嘔吐
次に嘔吐です。腹痛や下痢に続き、食中毒の代表的な症状のひとつです。こちらも同様に、胃が拒絶する際の反射的症状です。
嘔吐は体内の水分を多く失いますので、できるだけ水分補給して安静にし、なかなか症状がおさまらない場合は病院へ行くようにしましょう。
頭痛
食中毒と頭痛に関係があることはあまり知られていないかもしれませんが、頭痛やめまいなどもじゃがいもの食中毒症状の一つです。
脱力感
最後に脱力感です。筋力の低下や脱力感といった症状もソラニンによる食中毒の症状に含まれます。こちらの症状が現れた際も、水分をよく取りできるだけ体内から有毒物質を流し出すようにしましょう。
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食中毒の対処方法
では、じゃがいもを調理する上で食中毒に気をつけるにはどうしたら良いのでしょうか。事前に防げるポイントを4つご紹介します。
長期保存を避ける
食べ物を保管するにあたって、気をつけることとして一番目に浮かぶポイントではないでしょうか。できるだけ鮮度をキープする冷蔵庫も販売されていますが、できるだけ早く消費するに越したことはありません。
芽を取り除く
冒頭でもお話した、ソラニンを多く含む芽を取ることが大切です。芽は食べても美味しくない部分ですので、調理時には必ず包丁の角で削り取りましょう。
ピーラーの角に芽を取る部分が付いているものもありますので活用してみてください。
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変色部分を切る
芽に続き変色箇所の除去も大切です。日に当たりすぎるとじゃがいもは緑色に変色し、そこにソラニンを生成します。普段から皮をむいて調理される方もそうでない方も、緑色に変わっていたら綺麗にむくようにしましょう。
苦味があれば食べない
最後に、苦い部分は食べないようにすることが挙げられます。この苦味もソラニンのしわざなのです。苦く感じるほか、舌がピリピリする感覚がある場合は毒成分を口にしてしまっていますので、すぐ食べるのをやめましょう。
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まとめ
じゃがいもによる食中毒についてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?これまでじゃがいもの食中毒とは疎遠!という方でも、調理前に処理や保存方法などで気を付けるようにしましょう。
じゃがいもは色々な料理に使うことができ大変便利ですので、ソラニンという毒が潜んでいることを忘れずに調理してみてください。
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