錨紋の意味・由来を解説!器物紋の一種の家紋

船には「錨(いかり)」という道具がありますが、どのように使うものかご存知でしょうか?

いかりは船を繋ぎとめておくためのもので、明治時代以降に家紋としても扱われるようになったと言われています。

今回は、「錨紋」の由来・意味・種類や、海にまつわる家紋についてご紹介いたします。

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錨紋の意味・由来とは?

読み方 いかりもん
家紋の分類 器物紋
>>家紋辞典で他の家紋もチェック<<

船を繋ぎとめておくための錨を使った錨紋は、錨の形状や個数を変えて様々な種類が存在しました。

「いかり」は「碇」とも書きますが、これは木製や石製のものを刺し、時代と共に鉄製に変化していったことで「錨」の字が使われるようになりました

由来としては、猫の爪のような形で引っ掛けるように使用するので「錨」という漢字になりました。

明治時代以降に多く家紋に用いられるようになり、特に海運業が盛んな兵庫県や愛媛県、香川県などの瀬戸内海沿岸地方で見られます。 

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錨紋の種類いろいろまとめて解説

汽船錨

海軍錨

錨桐

綱付き錨

二つ錨

変わり三つ錨

四つ錨

錨紋は1つから4つほどの錨を使って描かれています。1つのみモチーフにしたものが一般的で、「汽船錨」「海軍錨」「錨銅」などの種類があります。

また、少し凝ったデザインには「紐付き錨」があり、船と岸を繋ぐための紐が描かれている上、輪紋である「糸輪」で囲まれています。

また、2つ以上の錨を使用した紋には、上下に並べた「二つ錨」、円形に並べた「変わり三つ錨」、対角線に並べた「四つ錨」があり、どれもシンプルな錨を描いています。

錨は明治時代にモチーフにされるようになって以来、現在でも海関連の場所でお洒落なマークとして見かけるものになっています。

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船にまつわる家紋は何がある?

船と岸を繋ぐ「錨」についてご紹介していますが、他に船や海にまつわる家紋には、どのようなものがあるのでしょうか?

錨紋以外には、主に3つの海関連家紋があります。

船そのものを描いた「船紋」

「船紋」は、船全体を図案化したもので、帆が付いている立派なものが多くありました。上記は「宝船」という船紋で、家紋の中でも非常に縁起が良いとされる「松」が合わせて描かれています。

海関連の家々で使用された他、名字に「船」と付く家でも船紋は用いられていました。

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船に付ける帆を描いた「帆紋」

「帆紋」は船の帆を図案化したものですが、船紋とは別に独立した家紋として用いられていました。

こちらも海関連の家々に用いられており、「航海への願い」が込められた家紋です。帆のみがモチーフになっている場合が多く、1つから複数の帆で構成されていました。

詳しくはこの記事をチェック!

船より簡易的な筏を描いた「筏紋」

筏は、大きな船が登場する前に水上の運搬手段として使用していた、板を組み合わせたものです。

「筏紋」の歴史はあまり深くはないのですが、江戸時代には信濃の飯山藩大名家の本多氏や、滝川氏によって家紋に用いらた他、文様にも用いられていました。

 

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まとめ

船と岸を繋ぐための錨をモチーフとした「錨紋」についてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?

錨紋は明治時代以降に家紋として用いられるようになり、長い歴史のあるものではありませんが、海に近いエリアで人気だった紋であることがわかりました。

海関連の家紋について3つ別途ご紹介していますので、是非合わせてチェックしてみてくださいね。

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